2002年8月アーカイブ

 



 富士山清掃登山に富士山AIDコンサートと今年の夏も富士山とたっぷりお付き合いした。渡辺貞夫さんをはじめ、高中正義さん、塩谷哲さん、TOKUさん、akikoさんらの著名なアーティストが「野口健富士山AID」の旗の元、素晴らしい演奏を繰り広げてくださった。
感無量。

 いつの日か富士山を世界遺産に選ばれるようにこれからも富士山AIDの活動をさらに広げていきたい。

 コンサートを眺めながらその責任の重さをひしひしを感じながらも、大きな課題を与えられた事にメラメラと闘志が燃えていた。

 今年の富士清掃登山は600名以上の応募があった。年々増えつづける参加者。そして地味な清掃登山に目をキラキラ輝かせながらゴミを拾う子供達。そして
「もっとゴミを拾いたい!」
と目で訴える参加者達の表情の頼もしさに僕は初心に戻れた。環境問題に取り組む組んで3年目。正直に告白すれば荷の重さに投げ出したくなった時もあった。容赦ない逆風や、理解されない事への戸惑い、またもどかしさ。しかし、同時に
「ゴミのお兄さん!」
と声をかけてくれる子供達にどれだけ助けられてきたことか・・・。

 また、このホームページの「カキコミ広場」も大きな大きな支えとなってきた。富士清掃登山に参加された方々の姿を眺めながら、途中で投げださなくて本当に良かったと思い、また逃げようとしていた自分の弱さに反省。

 清掃登山には女優の若村麻由美さんやフジテレビの大坪千夏さんもこの富士清掃登山に駆けつけてくださった。途中、姿が見あたらず
「あれっ」
と思ったが、後で聞いたら
「1つでも多くのゴミを拾いたいと思ったら、どんどん上の方に登ってしまいました」
と恥ずかしそうに話していた。ホッと心が和む瞬間。

 素敵な仲間達に囲まれながら富士清掃登山を行えた自分はやっぱり幸せ者だ。この「野口健富士山AID」の活動は持続して初めて意味がある。これからも多くの仲間達と
「前へ前へ」
と進んでいきたい!

 


 地球温暖化の最大の原因と言われているのがCO2(二酸化炭素)。このCO2の放出を抑え、排出量を削減しようと言う試みは今や世界の共通認識として、様々な取り組みがなされている。

 例えば、アメリカではCO2を液体化し深海の海溝などに沈める実験を繰り返し、アイスランドでは30年後には100パーセント化石燃料を使わない社会を実現するという。

 豊富な火山や地熱や氷河の水、そして風力などの自然エネルギーと共に、化石燃料にとって代わる最有力候補である水素社会への開発に国力を注いでいるアイスランド。

 地球温暖化の被害を防ぐ方法として挙げられている水素社会への移行を目指し、カリフォルニア州と合同で世界の自動車メーカー8社が運営している燃料電池開発のための共同体の取り組みを取材することになった。

 アフガニスタンやスイスで地球温暖化の恐るべし現象を目の当たりにしていただけに、僕はなにかにすがるような気持ちで7月22日、アメリカへと向かったのだ。

 目指す「カリフォルニア州燃料電池パートナーシップ」は、世界8社の自動車メーカーが独自で開発した燃料電池車を持ち寄り、公道実験や燃料の実験データを共有し共に開発したり、水素に対する正しい知識の普及や啓蒙活動を行うための組織。アメリカ、サクラメントのパートナーシップに到着した我々はトヨタ自動車の燃料電池車開発の責任者である服部響さんを尋ねた。

 トヨタ自動車は
「燃料電池ハイブリットカーを今年中に市販する」
と宣言した。燃料電池車の市販に関しては、トヨタとホンダが2003年中に市販を予定していたが、トヨタはこの計画を一年前倒しで実行するとのこと。服部さんは世界に先駆けて市販化する燃料電池車「FCHV-4」を見せてくれた。クルーガーVのボディーを使ったその燃料電池車は純水素を直接車内に積むタイプ。試乗してみたがハイブリット車よりも低速でのトルクの力強さを感じた。エンジン音というよりも、モーターで動いているだけに、子供の頃に聞いた懐かしいラジコンカーを思い出す音が車内に伝わってきた。ラジコンに乗っている感覚。未来の車に興奮しながら、何度も研究所内をグルグルと走りまわった。
車を止めて排気口を覗くと水がポトポトと滴り落ちている。CO2の代わりに水を吐き出している排気口を眺めていたら
「人間の技術がここまできたんだ!」
と胸が熱くなった。

 しかし、水素燃料と言えば思い当たるのは、噴射口からオレンジ色の炎を噴出しながら猛然と空を目がけて飛び立つ宇宙ロケット。
「あのような爆発物を車につぎ込んでも大丈夫なのだろうか?」
と僕のような素人は思う。僕だけでなく日本人には水素から水素爆弾を連想し水素そのものへのアレルギーがあるらしい。
「水素が危ないんじゃないか」
といった偏見からなかなか水素ステーションの建設が進まない現実や、
「燃料電池のメカニズムがよく分からない」
などといった問い合わせがこのパートナーシップの研究所にあるという。僕がサクラメントに滞在している時にもアメリカのガールスカウトへの課外授業の一環としてパートナーシップ研究所で公開課外授業が行われた。僕もガールスカウトに混じって課外授業に参加したが、水素の特徴や安全性を具体的にビデオや実験で子供達に紹介していた。火の中にタンクを投じたり、タンクそのものに強い衝撃を与えてみたり、あらゆる事故を予測して繰り返し実験を行っているとのことを分かりやすく説明していた。

 水素の特徴は軽くて、拡散しやすい。万が一、漏れても大気中であれば素早く拡散してしまう。今のところ水素の爆破実験で実際に爆発した例はないとのこと。人がたくさん集まるところに水素スタンドができなければいくら燃料電池車が完成しても実用的にはならない。
「水素の安全性」
に対する啓蒙活動がこのパートナーシップ共同体に求められている。

 4日間のアメリカ滞在、トヨタの服部さんや、またダイムラー・クライスラー、ヒュンダイ、フォードの研究チームの方々から燃料電池への取り組みや、その思いを語っていただいた。取材に応じてくださった皆さんに、共通していたのが未来への夢の実現に向けて、楽しそうに生き生きとした表情だった。本来は競合関係にあるはずの各自動車メーカーが力を合わせながら来るべき水素社会に向けて強調しながら取り組んでいた。
「競合から協調の時代がやってきたんだ」
と、新しい時代の流れを感じた。

 帰国前日、サクラメントからオンタリオのパームスプリングスの大風力発電所に訪れてみた。パームスプリングでは風力発電や豊富な太陽光により、ソーラーパネルで発電を行い、その電力で水を分解して水素を作るプラントが稼動している。自然エネルギーのみで、新たなエネルギーの生産に成功している。水素エネルギーをはじめとする最新技術と地球の自然から得る循環型エネルギーの融合。この2つの融合が地球温暖化を防ぐ救世主となるのだろうか・・・。なかなか答えを見つけ出せない地球環境問題。

 しかし、我々がノホホンと危機感もなく生活している間に確実に地球温暖化の脅威は広がり、そしてそれに立ち向かって戦っている人々がいる。服部響さんの表情がなんとも頼もしく見えたのは僕一人だけじゃなかっただろう。

 

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