2004年1月アーカイブ

10日間の小笠原滞在は私にとって大きな意味があった。それは新宿(都庁)でどれだけ会議を行っても現場に行かなければ分からない事が多々ある。レンジャーは現場感覚がなによりも優先される。今夏 スタートする予定の都レンジャーの役割、そして小笠原諸島の島民になにを求められ期待されているのか じっくりと耳を傾けてきた。

 小笠原滞在中、可能な限り多くの地元関係者と意見交換を行った。
 なかには
「東京都が勝手な事するな!」
「また一方的に規則を作るのか!」
「南島のように島民の意見を無視して新たな取締りを行う為のレンジャーか!」
などといった批判的な意見もあった。
 また
「是非 小笠原で対立する地元の環境保全に対する意見をまとめてほしい」
「東京都は今まで勝手に決めてきた。だから都レンジャーには現地の事をよく知ってもらいたい」
「このままでは小笠原はダメになる。都レンジャーには救世主になってほしい」
 といった賛成意見もだされた。

 私の考えている都レンジャーの役割は 地元の方々と一緒になって小笠原の進むべき方向性を考えていくこと。小笠原の自然環境や地元の人々の生活など あらゆる状況を把握し その中で生まれてくるアイディアを東京都に提案する。
 また、地元との十分な協議の上で必要な環境保全の為のルールを作り、また時に監視活動を行わなければならない。そして、大切なのは地元小笠原と東京都の間で中立を保つこと。それが現場にいるレンジャーの存在価値だ。

 しかし、日本にはアメリカのような行政サイドにその国立公園などの自然公園を知り尽くしているスペシャリストがいない。小笠原諸島には環境省のレンジャーが一人も常駐していないのが現実だ。霞ヶ関にいては現地の事情など分かるはずもない。私は現場感覚を持つ行政サイドの本当のレンジャーのプロを作りたいとずっと感じてきた。

 それだけに石原都知事の英断には本当に感動した。しかし 同時に日本で始めての地方自治体によるレンジャー制度だけに現場主義の実態ある本物のレンジャーを目指さなければ意味がない。今年は私にとって都レンジャーYEAR。精一杯、都レンジャーに専念したい。



貴重な意見・要望がなされた



議論は約二時間に渡って行われた


母島のガイドの方たちと



母島・石門の調査・研究


崖崩れの被害を前に


ちょっと休憩


母島・村民会館にて講演会


会場は超満員


講演が終わると惜しみない拍手が送られた


真剣な表情で野口の話を聞く地元の小学生


自らの体験をわかいやすい言葉で


小学生からは何度も質問が飛び交った


小笠原太鼓で別れを惜しむ


「また来てね!」


小笠原名物「船でのお見送り」


「また三月に来ます!」

2004年1月4日から11日までの8日間、野口健は小笠原諸島の父島と母島に滞在しています。今回の目的は、父島・母島での講演会および現地のガイドの方との意見交換会、2004年3月に小笠原にて開催する「野口健 自然学校」の準備、新たなエコツアーのコースの模索など目白押しです。
 中でも大きな比重を占めるのが、野口の提案で実現の運びとなった「都レンジャー」制度についての周知とヒアリングです。
 「都レンジャー」とは東京都が来年度から国に先駆けて創設する自然保護官のことで、野口が昨年の10月に白神山地で石原都知事に提言したことから実現の運びとなりました。
 日本の国立公園の監督官庁は環境省ですが、残念ながら環境省のレンジャーはデスクワークが主体となっており、現場のことをほとんど知らず、欧米のようにしっかりと機能していないのが現状です。小笠原に関しては、国立公園にもかかわらず、環境省レンジャーは1人もいません。
 2年前から小笠原におけるエコツーリズムのあり方を検討する東京都の委員を務めている野口は、前回の小笠原滞在で豊穣な自然を前に、真のエコツーリズム(自然保護と観光振興)の実現のためには、現場主義のレンジャーが必要だと痛感しました。その思いが「都レンジャー」制度の実現につながりました。
 来年度からは小笠原にも「都レンジャー」が3人配置される予定となっています。野口は常々、「最初が肝心」と言います。都レンジャーの生みの親でもある野口は制度が始まる前に、実際に島の人々は何を期待しするのか、現場の声を都に伝えるべく時間の許す限り、あらゆる関係者に会い、意見交換をしました。その一部を写真とともにお伝えします。




東京・竹芝桟橋客船ターミナルにて。


「おがさわら丸」の船長・京極氏による船内の案内。

 

 





前方に広がる海は「扇池」と呼ばれている。


南島の東尾根ルートを散策。


エコツーリズムを進めつつも、公共事業を続ける東京都の姿勢に疑問の声も。


現地のガイドの方達との意見交換。






父島トレッキング。ガイドから小笠原独自の固有種の説明を受ける。


父島・ツツジ山にて地球上に一つしかない「ムニンツツジ」の原木を前に。


小笠原村長・森下一男氏と。


小笠原観光協会会長・森下秀夫氏と。


小笠原エコツーリズム推進委員会の方々と。


小笠原支庁長・四方敏彦氏と。


父島にて講演会。会場は立ち見も出るほどの盛況ぶり。


講演のテーマは「エベレストで見た日本社会」





ダイビングを終えて。曇天にもかかわらず、透明度は非常に高かった。


フィッシングに挑戦。なかなか釣れずに苦戦中。



やっと釣れました!!


3匹ともカンパチ。


教育長・嶋田氏と。自然学校への協力を求める。


ガイドとの意見交換会。議論は白熱した。


テーマは「小笠原におけるエコツーリズムと自然ガイド」。


エコツーリズムの実態、「都レンジャー」への要望など議論は白熱。


現地と東京都の間のコーディネート役として「都レンジャー」に期待する声が多かった。



参加者全員と記念撮影。





無人島である兄島から小笠原の海を望む。


兄島にて。眼下には手付かずの原生林が広がっている。


「こんにちは。野口健です」


兄島の上陸ポイントにて。入り口には流れ着いたゴミが散乱していた。

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