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明治神宮・鎮守の森に訪れて

森林関係 , 自然保全

2007/10/25

明治神宮・鎮守の森に訪れて

 今日は以前からよく訪れていました明治神宮の鎮守の森に出かけてきました。前回のブログでも報告しましたように、東京都は「緑の募金」を設立し東京湾のゴミの埋立地に森を造ります。ゴミの埋立地に森を作るのは世界で始めて。実は以前から森を造るこのプロジェクトには日本の神社界による提案でもあった。
 
 僕は森の専門家ではないけれど、あの明治神宮の森に足を踏み入れるたびに感じていたのが、いかにも自然林的な自然の森であるということ。様々な森を歩いてきましたが、森に入った瞬間に人工林なのか、また自然林、原生林であるのか、感覚的にその違いを感じてきました。明治神宮の森は大正時代に人々の手によって人工的に造られたものですが、しかし、それでいながら極めて自然林。野鳥の生息も50種類を超える。森には至る所から鳥のさえずりが聞こえてくる。
明治神宮1

明治神宮2



 じつは大正時代の人々が「永遠の森」にしようと自然林に近い状態を造り上げようと大正4年に明治神宮創建として、「明治神宮造営局」が組織されました。あの美しい森は明治神宮の「永遠の森」との基本計画によって造られた森です。人は自然を破壊する事も出来ますが、自然を造る事もできまることを証明しました。

 基準的な林宛の植栽計画は、50年後、100年後、150年後の変化の道程を念頭に置いた三段階予想林相図を作ったとのこと。

 第一段階の森は、一時的仮設のもので従来木や献木の中で大きいものを利用し、主木の上冠木はアカマツ・クロマツを植え、その間にやや低いヒノキ・サワラ・スギ・モミなどの針葉樹を交え。さらに将来の主林木になるカシ・シク・クスノキなどの常緑広葉樹を植え、下木として潅木類を栽培した。
 第二段階の森は、最上冠を占めていたマツ類がヒノキ、サワラなどに圧倒されて次第に枯れ、数十年後にはマツ類に代わって林冠支配木となる。

 第三段階の森はカシ・ヒノキ・サワラ・モミ・イチョウ・ムクノキなどの大木を混生した状態になり、100年後には天然林相になるという直気的な計画だった。

 つまりはあの明治神宮の森は壮大な計画の元、完璧に造られたそれこそ永遠の森だったのです。人の知恵の奥深さ、尊さを感じた今日の明治神宮の森体験でした。

明治神宮3

明治神宮4


中島精太郎宮司と対談

今日はこれから最終のフライトで広島に向かいます。もう羽田に行かないと間にあわないので、もっとじっくりと書きたかったのですが、続きをまた書かせて頂きます。写真は後に追加でアップします!それでは、広島行ってきます!

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