センカクモグラの最近のブログ記事

2011年7 月14日、東京•アルカディア市ヶ谷にて、第二回「センカクモグラを守る会」シンポジウムが開催された。同会は、尖閣諸島魚釣島に生存する貴重な固有者並びに生態系の保全を目的とし、昨年10 月7日に富山大学大学院理工学研究部准教授の横畑泰志、獣医学博士の山際大志郎、野口健が発起人となり、魚釣島固有種であるセンカクモグラの名前を冠し、設立をしたものである。今回のシンポジウムは昨年10 月26日、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に合わせ名古屋で開催した第1回シンポジウムに続くものである。
 
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今回のシンポジウムでは、
東邦大学理学部生物学室教授•長谷川博氏、富山大学理工学研究部准教授•横畑泰志氏、獣医学博士/了徳寺大学客員教授•山際大志郎氏、衆議院議員•城内実氏、ジャーナリスト•有本香氏、アルピニスト•野口健がパネリストとして出席した。また大学生をはじめとし、社会人、メディア関係者等の幅広い分野の、年齢の150名を超える参加者の来場を承った。
シンポジウム冒頭では、城内氏より、超党派国会議員による「センカクモグラを守る若手議員の会」発足の発表があり、当会と連携を図り、活動を共にすることになった。


シンポジウムは前後半の2部とし、シンポジウム前半では同会発起人である横畑氏による尖閣諸島魚釣島における生態系の貴重性、また同会のシンボル的存在、センカクモグラを初めとする同島の固有種の貴重性を、スライドを用いながらわかりやすくレクチャーをされた。次にアホウドリ研究の第一人者である長谷川氏より、過去に尖閣諸島南小島にてアホウドリが営巣していたことや、尖閣諸島でのアホウドリの希少性を説明頂き、アホウドリの観点から尖閣諸島の生態系の様子を説明頂いた。そして有本氏よりは、ジャーナリストの観点から外国資本が日本国内の資源を狙っている現状を用いて、センカクモグラを守るためには領土問題が立ちはだかる現実を考えてでも、さらに積極手に国際社会にアピールする必要性等があると話された。

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 左より野口健、城内実衆議院議員、山際大志郎氏



シンポジウム後半では、山際氏がコーディーネーターとなり、これからの会の展望として城内氏より「地域の環境を守ることは日本を守ること」と国会議員の立場から訴えられ、野口が徐々に広がりを見せた富士山での清掃活動を例にとって「活動の輪を広げるには世論の声が必要となる。」と述べると、有本氏より「尖閣諸島の固有種が日本の宝であることが世論にうまくアピールできると、新しい切り口が見えるかもしれない」と述べられた。野生動物研究者の観点より横畑氏は「魚釣島での陸での環境調査が可能となるとDNA調査が可能となり、上空からの調査ではわからない事が多くわかるようになる。それが最大の利点。」と話された。

またシンポジウムに参加者としていらしていた魚釣島の地主の栗原氏より「衛星写真を見るだけでも上陸できた頃と違って今の島は荒れている。」と実際に上陸をされていた方の貴重な意見を頂いた。

そして終了時間を大幅に超えるほどまでに及んだ質疑応答では多くのご意見を頂き、「センカクモグラを守る会」がこれからも尖閣諸島魚釣島の生態系保護のために空からではなく陸上での環境調査が早急に必要であるとの当会の目的を改めて再確認し、第2回シンポジウムが閉幕した。

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 左より長谷川博氏、横畑泰志氏、有本香氏


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いつも野口健の応援をありがとうございます。
10月26日に名古屋にて開催されました「センカクモグラを守る会」の第一回シンポジウムに関する記事になります。

「モグラすら守れない政府に国民守れるのか! 」 サンケイスポーツ
http://www.sanspo.com/shakai/news/101029/shc1010290730000-n1.htm

 

魚釣島へ固有種調査で上陸要望 野口健さんら 共同通信
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010102601000632.html

 

 2010年10月26日、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の会場近くに位置する名古屋都市センターにて「センカクモグラを守る会」の第1回シンポジウムが開催された。同会は、2010年10月7日、環境省の記者クラブにて設立が発表された尖閣諸島魚釣島の生態系保全を目指すものである。
 今回のシンポジウムには、野口健、富山大学理工学研究部准教授の横畑泰志先生、元北海道大学教授の阿部永先生、衆議院議員の城内実先生、獣医学博士の山際大志郎先生がパネリストとした参加。
 テレビ、新聞などメディア関係者をはじめ多くの参加者が詰めかけた。 シンポジウムでは、冒頭、野口健より「センカクモグラを守る会」設立の経緯および意義が説明された。また、野口は会場入りする前に、「尖閣諸島魚釣島の生態系保全に関する上陸調査の要望書」 を環境省自然環境局野生生物課に提出してきたことに触れ、調査の緊急性について語った。

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 シンポジウムの前半では、センカクモグラの発見者でもある元北海道大学教授の阿部永先生によるセンカクモグラに関する詳細な説明がなされ、センカクモグラの希少性がわかりやすく示された。

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元北海道大学教授の阿部永先生によるセンカクモグラの説明

 また、同会の発起人でもある横畑泰志先生により、「尖閣諸島魚釣島における野生化ヤギ問題」について、スライドを用い、詳細な説明がなされた。主に、ヤギが持ち込まれた歴史的な経緯、その後の植生の変化、そして、上陸調査を行う際の窓口についてなど、この問題に関してはじめて触れる方に対しても非常にわかりやすい内容であった。

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横畑泰志先生による「尖閣諸島魚釣島における野生化ヤギ問題」の説明

 シンポジウムの後半では、獣医学博士の山際大志郎先生がコーディネーター役となり、パネリストならびに参加者の皆様も交えての意見交換が活発になされた。城内実先生は、尖閣諸島が我が国の固有の領土であることを、歴史的、国際法的な観点から論じ、最終的には政治判断が必要であると強調された。その上で、政治判断に必要となる国民の声の必要性について熱く訴えた。

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衆議院議員の城内実先生

 また、山際先生が、自然環境が破壊されてしまうことの現実について話をふると、野口は、今夏のアフリカ遠征でみたナイルパーチのエピソードを例に、「一度環境が破壊されてしまうと、もはやそれを取り戻す事は不可能に近い」と述べた。

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 この野口の意見に対して、参加者のひとりであるチベット人のツェリン・ドルジさんは、中国がチベットで行っている過剰な開発やダム建設の現実に触れ、チベットで起きている環境問題について語る一幕もあった。

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チベット人のツェリン・ドルジさん

 約2時間半に及んだシンポジウムでは、城内実先生を中心とする議員連盟の立ち上げや、第二回目のシンポジウムや政府への要望など「センカクモグラを守る会」の今後の活動の展開などが示され、盛況のうちに幕を閉じた。

 PA265361
 

尖閣諸島魚釣島の生態系保全に関する上陸調査の要望書

 

提出先:環境省自然環境局野生生物課

提出者:「センカクモグラを守る会」
提出日:
20101025

 

 南西諸島西表島の北方に位置する島嶼群である尖閣諸島は、固有の豊かな生態系が形成されている。中でも最大の面積をもつ魚釣島には、センカクモグラをはじめ、センカクサワガニ、センカクツツジ等、多くの固有種が確認されている。しかし現在、これらの生物の絶滅の危機が指摘されている。一例をあげれば、センカクモグラは、日本哺乳類学会により、危急種に指定され、また環境省および沖縄県のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物「動植物」のリスト)では最も絶滅のおそれの高い絶滅危惧 IA 類に指定されている。

 これは、魚釣島において、

センカクモグラを守る会設立記者会見part2





2010年10月12日、衆議院予算委員会にて自民党・石原伸晃幹事長が
菅総理、仙谷官房長官にセンカクモグラの保護のため上陸許可を出すように迫りました。

なお、先日よりご案内しておりますが、明日、26日名古屋にて
「センカクモグラを守る会」第1回シンポジウムを行います。
お時間ありましたら、ぜひ、お越しください。
 http://www.nui.or.jp/gaiyo/map.html

時間  17:30 受付開始
    18:00 開会
    18:05  「一からわかるセンカクモグラ(仮題)」 横畑泰志
    18:25  「センカクモグラについて」阿部 永
    18:45  討論会
    19:45  まとめ 野口健
    20:05 質疑応答
    20:30 終了予定
 
討論会出席者: アルピニスト  野口健  
            富山大学理工学研究部准教授  横畑泰志
            元北海道大学 教授 阿部 永
            衆議院議員 城内 実
                  獣医学博士 山際大志郎

お問い合わせ
   野口健事務所
   電話03-3426-2487 FAX03-3426-2452

野口健事務所

 


尖閣諸島とセンカクモグラとは

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尖閣諸島とは?

南西諸島西表島の北方に位置する島嶼群であり、行政区域としては沖縄県石垣市に属している。魚釣島、北小島、南小島、久場島(黄尾礁)、大正島(赤尾礁)の 5つの島嶼とおよび岩礁から成り立っている。

中でも最大の面積をもつ魚釣島には、センカクモグラをはじめ、センカクサワガニ、センカクツツジ等、多くの固有種が確認されているが、1978 年に、放逐されたヤギが数百頭にまで増殖したことにより、生態系に大きな影響を及ぼしている。1991年に行われた調査では、島の面積がわずか3.8km2であるにもかかわらず、海上からの観察で少なくとも300頭以上が確認されている。2000年、2006年などに撮影された人工衛星の画像では島の表面積の10~20%がヤギの影響で裸地化しているのが確認され、2002年の航空写真ではいくつかの植物群落の消滅が確認されている。



1978年の航空写真による鳥瞰図



2006年の人工衛星Quickbirdの画像による鳥瞰図



1978年の魚釣島の航空写真



2006年の衛星画像 かなり岩肌が見えている。



野生化したヤギの影響によって植生が大きく破壊された小笠原諸島媒島(なこうどじま)の現状(冨山清升氏のホームページによる)

尖閣諸島魚釣島の固有生物

―――――――――――――――――――――――――――
固有種  
 脊椎動物  センカクモグラ Mogera uchidai
 節足動物  センカクキラホシカミキリ Glenea masakii
         センカクズビロキマワリモドキ Gnesis senkakuensis
         ウオツリナガキマワリ Strongylium araii
         オキナワクロオオアリ Camponotus sp.
         センカクサワガニ Geothelphusa shokitai
         等脚類の1種 Trichoniscus sp.
         等脚類の1種 Alloniscus sp.
 軟体動物  タカラノミギセル Zaptyx takarai
         タカラホソマイマイ Buliminopsis takarai
 維管束植物 センカクカンアオイ Heterotropa senkakuinsularis
         センカクオトギリ Hypericum senkakuinsulare
         センカクハマサジ Limonium senkakuense
―――――――――――――――――――――――――――
固有変種 
 維管束植物 センカクツツジ Rhododendron simsii var. tawadae
         ムラサキチヂミザサ Oplismenus compositus var.
                                                            purpurascens

センカクモグラについて

センカクモグラは 1979 年の調査の際に1頭のみが捕獲され、1991年に記載された。頭胴長129.9mm、尾長12mm、後足長16mm、体重42.7gである。
歯の数が他のモグラよりも少なく、たとえばアズマモグラは42本だがセンカクモグラは38本である。日本産モグラ類の歯数には種内変異が極めて少ないことから、従来その分類には歯の数が重視されることが多かった。
センカクモグラは他の種に較べて吻部が細長く、上下顎の前臼歯の数が3対に減少しており、これまでに知られているモグラ科のどの属とも異なる。

日本哺乳類学会によって危急種に指定され、環境省や沖縄県のレッドリストでは最も絶滅のおそれの高い絶滅危惧 IA 類に指定されている。地下性のモグラ類は一般に温帯の豊富な土壌層に適応した動物とされ、土壌の発達の良好でない熱帯や亜熱帯域の低地には通常分布しない。亜熱帯域の魚釣島にセンカクモグラが分布するのは、島の中央部にある冷涼な霧雲帯が生息に適しているためではないかと考えられている。

http://home.hiroshima-u.ac.jp/heiwa/Pub/42/16Yokohata.pdfより



センカクモグラ模式標本(側面)


センカクモグラ模式標本(正面)


*以下、「センカクモグラを守る会」に関する野口のブログ投稿記事になります。

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「尖閣諸島とセンカクモグラとは」


「センカクモグラを守る会」設立記者会見ダイジェスト映像


「センカクモグラを守る会」会見報告


「センカクモグラを守る会」設立記者会見資料

論文「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」


「センカクモグラを守る会」会見報告

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 2010年10月7日、環境省の記者クラブにて、「センカクモグラを守る会」の設立発表記者会見が行われた。

 会見には、同会の発起人である野口健、獣医学博士の山際大志郎、富山大学大学院理工学研究部准教授の横畑泰志が出席した。

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左より 山際大志郎先生、野口、横畑泰志先生

 会見には、テレビ、新聞、雑誌など多くのメディア関係者が詰めかけ、質疑応答も含め、約1時間30分に及んだ。

 冒頭、野口健より「センカクモグラを守る会」設立の経緯および意義が説明された。

 野口は、「約7年ほど前から、尖閣諸島にはセンカクモグラをはじめ多くの固有種がいるが、適正な保全がなされていないと聞いており、保全の必要性を感じていた」と述べた上で、「尖閣諸島の魚釣島は、野生化したヤギのために島の生態系に多大な影響が生じ、数多くの固有種の存続が危ぶまれているにもかかわらず、いわゆる領有権に関する問題から現状把握の調査すら行われていない。我が国は生物多様性条約の締約国だがこれでは、保全の義務を果たしていない。現在のように尖閣諸島に関する注目が集まっている今だからこそ、まずはこのような問題があるんだということを広く訴えていきたい」と語った。

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 獣医学博士であり前衆議院議員である山際大志郎は、「とかく領土問題の観点からばかり議論される現状に対して、忘れ去られた固有の生物の保全の必要性を広く世論に訴え、その上で、最終的には、政治が決断しなければならない」と述べ、主に政府に対するアプローチに関して自説を述べた。

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 横畑泰志准教授は、パワーポイントで作成した資料を用いつつ、尖閣諸島の魚釣島に関する生態系についての説明を行い、「センカクモグラは、この島にしかいない固有種です。通常のモグラより歯が少なく体長もやや小さい約13センチ。しかし、日本の民間団体が持ち込んだヤギが繁殖し、生態系が崩れ、固有種が危機にあると懸念されますが、現地調査がほとんどされておらず、実態がよく分かっていない。」と述べた。

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 会見終了に際して、野口は「「菅首相は『領土問題は存在しない』と仰られている。であるならば、現地調査はできるはず。まずは、今月に愛知県名古屋市にて開催されるCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)にて、情報発信を行い、年度内には沖縄県にてシンポジウムを開催し、魚釣島の生物多様性の価値と保全の緊急性を訴え、上陸調査やヤギの除去を行うことのできるように、政府へ要望していく」と述べました。

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   センカクモグラの模式標本
                     
1978年の航空写真(国土地理院撮影)2006年のクイックバード衛星画像

 




左1987年の魚釣島の航空写真、 右2006年の衛星画像 かなり岩肌が見えている。

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 センカクモグラの写真を持って


*以下、「センカクモグラを守る会」に関する野口のブログ投稿記事になります。

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野口健事務所

本日行われます「センカクモグラを守る会」設立記者会見の資料です。ご覧ください。

「センカクモグラを守る会」設立記者会見

はじめに
現在、過剰な開発による自然環境の破壊、地球温暖化、外来生物といった原因により、生物の多様性が急速に失われつつある。既存の取り組みでは生物多様性を保全することは困難であるという認識から、1992年5月22日、「生物の多様性に関する条約(生物多様性条約)」が採択された。同条約は1993年12月29日に発効し、2009年12月末現在において、193の国と地域が本条約を締結し、我が国も1993年に同条約を批准している。
同条約の第8条では、「生態系、生息地若しくは種を脅かす外来種の導入を防止し又はそのような外来種を制御し若しくは撲滅すること」や「現在の利用が生物の多様性の保全及びその構成要素の持続可能な利用と両立するために必要な条件を整えるよう努力すること」と記されている。しかし、たとえば我が国固有の領土である尖閣諸島魚釣島に関しては、野生化したヤギのために島の生態系に多大な影響が生じ、数多くの固有種の存続が危ぶまれているにもかかわらず、適正な対応がとられているとは言い難く、締約国として生物多様性の保全の責任を果たしていない。
そこで、登山家の野口 健、獣医学博士の山際大志郎、富山大学大学院理工学研究部准教授の横畑泰志が発起人となり、尖閣諸島魚釣島の生物多様性の保全を図るための組織として、魚釣島の固有種であるセンカクモグラの名前を冠し、「センカクモグラを守る会」の設立を決定した。

現状と課題
尖閣諸島は、南西諸島西表島の北方に位置する島嶼群であり、行政区域としては沖縄県石垣市に属している。魚釣島、北小島、南小島、久場島(黄尾礁)、大正島(赤尾礁)の 5つの島嶼とおよび岩礁から成り立っている。尖閣諸島には、センカクモグラをはじめ、センカクサワガニ、センカクツツジ等、多くの固有種が確認されている。
しかし現在、これらの生物の絶滅の危機が指摘されている。一例をあげれば、センカクモグラは、日本哺乳類学会により、危急種に指定され、またいずれも環境省および沖縄県のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物「動植物」のリスト)では最も絶滅のおそれの高い絶滅危惧 IA 類に指定されている。
これは、尖閣諸島の中でも最大の面積を持つ魚釣島において、1978 年に、我が国の民間政治団体によって意図的に放逐されたヤギが数百頭にまで増殖したことにより、生態系に大きな影響を及ぼしているためである。1991年に行われた調査では、島の面積がわずか3.8km2であるにもかかわらず、海上からの観察で少なくとも300頭以上が確認されている。しかしながら尖閣諸島に関しては、領有権に関する問題により、現状把握の調査自体がほとんど行われていない。2000年、2006年などに撮影された人工衛星の画像では島の表面積の10~20%がヤギの影響で裸地化しているのが確認され、2002年の航空写真ではいくつかの植物群落の消滅が確認されている。日本哺乳類学会は2002 年度大会において「尖閣諸島魚釣島の野生化ヤギの対策を求める要望書」を採択し、環境省、外務省、沖縄県および石垣市に提出した。その翌年、日本生態学会および沖縄生物学会も同様の要望書を採択し、環境省などに提出している。また、2001年には国会議員から日本政府に対して政府の認識をただし、ヤギの除去の意思を問う質問趣意書が提出されているが、いずれも政府の見解は消極的であった。

 当会の活動
このような状況において、専門家による上陸調査を実施し、最終的に魚釣島のヤギを取り除くことが喫緊の課題である。これらを行うには、尖閣諸島を管理する日本政府・内閣官房の許可が必要であり、現状では世論の強い後押しのない限り、上陸をともなう活動は不可能である。「センカクモグラを守る会」は、尖閣諸島の生物多様性の保全を図るにあたり、とかく領土問題の観点からばかり議論される現状に対して、忘れ去られた固有の生物の保全の必要性を広く世論に訴えかけていくこととする。当面は、沖縄県など日本各地で講演会などを実施し、魚釣島の生物多様性の価値と保全の緊急性を訴え、上陸調査やヤギの除去を行うことのできる社会的環境づくりを目指す。

記者会見出席者プロフィール

野口 健
 アルピニスト。1973年8月21日生まれ。36歳。高校時代に故・植村直己氏の著書『青春を山に賭けて』に感銘を受け、登山を始める。1999年、エベレストの登頂に成功し、7大陸最高峰世界最年少登頂記録を25歳で樹立。 また2007年5月にはエベレストを中国側(名称:チョモランマ)から登頂に成功。ネパール側ならびに中国側から登頂に成功したのは日本人では8人目である。2000年からはエベレストや富士山での清掃活動を開始。以後、全国の小中学生を主な対象とした「野口健・環境学校」を開校するなど積極的に環境問題への取り組みを行っている。

山際大志郎
東京都出身。了徳寺大學客員教授。神奈川県立湘南高等学校卒業。山口大学農学部獣医学科を卒業後、東京大学大学院獣医学専攻博士課程に進学し、1999年に修了(獣医学博士取得)。大学・大学院ではクジラを研究。その後一貫してクジラ問題に取り組む。1995年には南大洋鯨類環境国際調査に日本代表調査研究員として従事。東京大学動物医療センターで1年間の研修を経たのち、自らペットクリニックを開院、経営に当たる。2005年から2期6年の間、衆議院議員を務める。現在は、獣医学博士として、生物多様性の保全をはじめ地球環境問題に関する講演活動等を行っている。

横畑泰志
大阪府出身。岐阜大学農学部獣医学科を卒業後、1989年に北海道大学大学院獣医学研究科博士後期課程を修了(獣医学博士)。現在は富山大学大学院理工学研究部・理学部生物圏環境科学科 野生動物保全学研究室准教授。環境省第3次レッドリスト見直し検討委員会哺乳類分科会委員、日本生態学会自然保護専門委員会委員(魚釣島要望書アフターケア委員会委員長)、日本哺乳類学会哺乳類保護管理専門委員会幹事。野生動物研究者としてモグラ類の生態研究などを行い、地元の自然保護運動にも加わると同時に、1997年より魚釣島のヤギ問題に取り組んでいる。


*以下、「センカクモグラを守る会」に関する野口のブログ投稿記事になります。

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論文「尖閣諸島魚釣島の生物相と野生化ヤギ問題」

「センカクモグラを守る会」設立のご案内

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 「センカクモグラを守る会」設立記者会見
~尖閣諸島魚釣島の絶滅危惧種を守る~


多様な生き物や生息環境を守り、その恵みを将来にわたって利用するために結ばれた生物多様性条約の締約国会議「COP10」が今月、愛知・名古屋で開催されるなど、生物多様性の保全が強く叫ばれています。 
 そのような中で、我が国固有の領土であります尖閣諸島魚釣島においては、センカクモグラ、センカクツツジなど多くの固有種が確認されています。しかし、意図的に離され野生化したヤギのために、島の生態系に多大な影響を生じ、数多くの固有種の存続が危ぶまれています。なかでも、センカクモグラは環境省および沖縄県の絶滅危惧種に指定されています。
 しかしながら、尖閣諸島に関しては、領有権の問題により、現状把握の調査および、保全がほとんど行われていない状態です。
 このような状況において、専門家による上陸調査を実施し、最終的に魚釣島のヤギを取り除くことが緊急の課題であるとし、「センカクモグラを守る会」を立ち上げることといたしました。
 とかく領土問題ばかり議論されている現状に対し、忘れ去られた固有の生物の保全の必要性を広く訴えていくことを目的としています。魚釣島の生物多様性の価値と保全の緊急性を訴え、上陸調査やヤギの除去を行うことを目指していきます。

 また、以下にて、設立の記者会見を行います。

                記者会見

日時: 10月7日(木曜日)PM2:00より    
場所:  環境省 記者クラブ
         〒100-8975東京都千代田区霞が関1-2-2 
                        中央合同庁舎5号館 25F
出席者:アルピニスト  野口健
           獣医学博士 了徳寺大学客員教授 山際大志郎
           富山大学理工学研究部准教授  横畑泰志

 尚、環境省に入館の際、事前登録が必要となります。大変お手数ですが、記者会見にご参加いただきます方は、事前に記者クラブ(03-3580-3174)にて「事前登録」をお願いします。6日中、遅くても7日午前中までにご登録お願いします。また、当日は、写真付身分証のご持参をお願いいたします。

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