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*産経新聞書評倶楽部に掲載*

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2012/10/20

*産経新聞書評倶楽部に掲載*

産経新聞 書評倶楽部

年月日 2012年10月20日

10月20日産経新聞朝刊にて、野口健が國井修氏著「国家救援医 私は破綻国家の医師になった」を紹介しています。

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アフリカで使命感を持ち、命を懸けて活動している医師、國井修氏の著書です。野口は、國井先生の活動、行動力に大変感銘をうけ、刺激を受けました。
是非、こちらの著書もご覧いただきたいと思います。


【10月20日 産経新聞 書評倶楽部より】
ここ数年、アフリカ通いが続いている。旅の目的は社会のA面B面を巡ること。例えばケニアの国立公園に出かければライオンやゾウの群れと出会える。そして用意された高級ロッジ。優雅の一言に尽きるが、しかし、ナイロビに戻ると東アフリカで最も大きなスラム街が。そのスラム街にも訪れたが貧困、ドラッグ、エイズ、犯罪の世界。ナイロビのゴミ最終処分所にも出かけた。東京ドーム30個以上はあるそのゴミの山に、スラム街の人々が素手、裸足のままゴミあさりをしている姿に胸が痛んだ。

アフリカの闇の部分、つまりB面だがあまりにも辛い現実を突き付けられ途方に暮れている時にナイロビで一人の日本人と出会った。国井修さんだ。国井さんはユニセフに所属する医師で世界各地の僻地や紛争地で医療活動を行っている。特に最近はソマリアの難民キャンプでの活動が多く、極めて治安が悪いため国井さんは白衣ではその防弾チョッキを身に着ける。国井先生の発する言葉はとても壮絶で、時に身の危険を感じながらもそれでも現場に行く。それでありながら目が爛々と生き生きしている。医師ならば日本で優雅な生活もあり得るだろう。何故に日本と馴染みの薄いアフリカで、しかも世界で最も危険だと言われているソマリアで。

その国井先生の著書を拝読して目が覚める思いだった。昨年、アフリカ北東部は60年ぶりの大旱魃に襲われた。支援が遅れれば数か月で75万人が死亡すると推測された。極めて絶望的な状況の中、国井さんは「しかし、逆に言うと援助を迅速に届ければ救える命が75万人もある」と。

私がアフリカで最も刺激を受けた人物が国井さんですが、最後に彼の言葉を紹介したい。「日本にいては見えないものが見え、日本の常識では理解できないものが理解できた」「国際社会を知る事で日本の強み、弱みを知り、そこから日本を元気にしていきたい」。この著書を一人でも多くの日本人に、特に若い人に読んで頂きたい。

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