参加者の声 , 第4回

2013/04/19

鈴木真由

今回の戦没者遺骨収集活動が私には3回目の活動となりました。初めて参加した時、豪内の土、石、鍾乳洞や珊瑚と、遺品、遺骨の見分けがつかず、素人がこの活動に参加していいのだろうかと自分の無力さに悔しい思いをし、同時に戦没者遺骨収集活動の残された時間の無さを実感しました。

その中で唯一、分かりやすいアンプル(瓶に入った薬)や注射器が出てくると不思議な感覚になります。平和祈念館などでこれらを見るとまずそこに並べられるまでに、色々な人の手が加わりきれいにしてから分厚いガラスの箱の中に大事そうに並べられています。ガラスの中にある遺品がとても遠いところにある気がして、人の手が加わりすぎているからか、その時代に生きていなかったからか、リアルな感覚にはどうしてもなれませんでした。いくら本物といわれても気持ちのどこかでサンプルが並んでいる感覚でした。

しかし、ここで発見されるものは今自分が掘った土の中から出てくるので、とてもリアルで当時最後にこれをさわっていた人は誰なんだろうなど、自分が最初に遺品を手に取った瞬間、戦時中のあの時と今、現代のこの時間が一瞬自分の手のなかで交差するような不思議な感覚になります。それを感じられるのもこの活動に参加しているからこそできる体験だと思います。

2回目の参加では、今まで話にはきいていましたが、活動中にたまたま戦没者遺骨収集活動に色眼鏡をかけて見る方に実際会うことができ、この活動の2面性を知ることができました。そして今回3回目の参加で少しずつですが、土、石、と骨の区別に手応えを感じられるまでになりました。よってこの活動は続けること、そして人手が必要なので、たくさんの人が参加できるよう活動を広げることが重要だと思います。

しかし、2回目の活動中たまたま、実際自分の目の前でこの活動に不満をもった人を見た時、今更ながら人には色々な人がいて、色んな考えもあって、一方では私の周りの人達のように興味をもって感心してくれる方もいれば、この人の様によく思わない方もいるんだと目の前でその現実を知らされた時、少し萎縮してしまいました。もしかしたら今まで活動お疲れ様とねぎらいの言葉をかけてくれていた周りも無理して関心あるふりをしているんじゃないかという最低な考えまで出てきてしまうほど、あの出来事は自分の心に暗い影を落としました。こんな気持ちの中で参加した3回目、活動後、現場を知っているのはみんなだからメッセンジャーになってほしい。そう野口さんが言ってくれた時、モヤモヤして弱くなりすぎていた心が吹っ切れました。今までも活動後、身近な人達に活動報告をしてきましたが、それさえも無名な一般人が偉そうに報告できる立場かと思っていた自分がいたけれど、現場を知っているのはここにいるみんなですと背中を押してくれた野口さんの言葉で今やっと揺るぎない使命感が生まれました。

戦没者遺骨収集活動に対して色眼鏡で見る方は本当に一部だと思います。そう願いたい。知っていれば参加したかったという方がたくさんいると思います。日本、沖縄にまだ人骨、手榴弾など戦争の爪痕が残されている現実を知らないだけで知っていれば・・・。という方がたくさんいると思います。"知っていれば"と思う人がいる限り、参加した現場を知っているのに伝えられなかったのは自分の責任だと思い、これからはメッセンジャーのひとりとして行きたくても現場にいけない人や、この現実をまだ知らない人にどんどん伝えていこうと思います。

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