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「美しいものを美しいと感じる心」
高所順応のためナムチェバザール村に二泊。写真撮影を行いながら日本人経営のエベレストビューホテルやクムジュン村に訪れながらの散策。歩いている方が順応しやすいのです。夕方、夕陽に染まるエベレストを見たくてデェンディー・シェルパと二人で2時間半、凍えるエベレストビューのバルコニーで待機。冬のヒマラヤとあって風がまた冷たい。途中、風邪気味なので夕日を諦めてナムチェバザール村に戻ろうとも考えたが、そんな事では写真は撮れないとジッと堪えた。あれだけ待たされたのに、夕陽はあっという間に沈んでしまう。

エベレストビュー・ホテルから眺めたエベレスト(左奥に頂が見える)

夕日に輝く世界の頂

神なる母アマダブラム峰
露出を変えながら必死にシャッターをきった。素人ながらもファインダーを覗きながら「来たー」とその瞬間を興奮しながらも、「冷静に冷静に」と自身に声をかける。美しい世界は美しい。美しいものを美しいと感じる心、この一見あたり前の感情をいつまでも保つ事は意外と難しかったりする。慣れというものは怖いもので人は徐々に感動しづらくなる。

ヒマラヤひだが見事なタムセルク峰
私は感動する心を失う事が何よりも怖い。だからカメラを始めたのかもしれない。写真を通して伝える。その為には様々な角度から見たくなる。そしてそこに新たな発見がある。また時間を作っては美しい世界に訪れているのかもしれない。自然が私の感性を養ってくれている。感動する心を何よりも大切にしていきたい。
ちょっとキザに決めてみました。

ナムチェバザールとコンデリ峰
明日はパンボチェ村へ。アマダブラム峰の山麓の村。シェルパはアマダブラム峰を「神なる母」と呼ぶ。美しい峰。カラパタール峰までの道のりはまだまだ続く。
2010年12月12月30日 ナムチェバザール村にて 野口健
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