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「20年ぶりにケニア山レナナピーク登頂!」



視線の先には?



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月2日、ナイロビからケニア山へ移動。ルウェンゾリ峰で体を冷やしたからか、また連日の移動の繰り返しで疲れが出て来たのか、朝から寒気。どうやら風邪をひいたようです。そして本来、この時期は乾季のはずのケニアがナイロビ入りしてから雨ばかり。ケニア初日も夕方からドシャ雨。



乾季なのになぜか雨ばかり





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3日、メッツ・ステーションからマッキンダースキャンプへ。午前830分に登山開始も11時には再び雨。4000M付近からはミゾレとなり、雨具にポンチョを重ねるも全身が芯から冷えた。ただでさえ風邪気味であるのにこの状況は辛かった。そして怖かったのが雷。尾根を歩いている時に突然頭上でドドドーンと雷が鳴った時は終わったかと思った。ザックを放り投げ木の下に身を隠したが、ガイドやポーターたちは鳴り響く雷の下を平然と傘をさしたまま歩いているではないか。雷に対する危機感が我々とはまったく異なるのに驚いた。「ケニアの雷は落ちてこないの?」と不思議でならない。約4200Mのマッキンダースキャンプに15時頃到着した時には唇が青くなるほど全身が冷え濡れた衣服を着替えすぐに寝袋の中でマン丸に。この標高で雨にミゾレは参る。そして夕方から頭がボーとし関節が痛んだ。熱が上がってきた。風邪薬を飲みアタック開始時間までジッと過ごす。



ケニア山主峰と星空



男2人の夕食会



移動の日々、時間のあるときに資料を読み込む 

94日、午前2時、ケニア山レナナピークにアタック開始。昨夜までの悪天候が嘘のように一面の星空。体調不良で今一つ足が思うように進まなかったけれど、それでも一歩また一歩山頂を目指した。それでもあの美しい満点の星空を眺めながら歩いていたら気持ち的にはだいぶ楽になった。午前6時過ぎ、ようやく朝日が上がってきた。寒かっただけに太陽の光がまるで天然の毛布のように、その暖かな光に包まれる安堵感がなんともいえない。



ようやく朝日が昇る





山頂まであと少し

午前634分、ケニア山レナナピークに登頂!20年前はルート上にほとんど雪がなかったが、ここ最近の悪天候で山頂付近はすっかりと雪化粧。印象があまりにも違いまるで違う山に登っているようだった。この状況ならば軽アイゼンがあったほうが安全だろう。



20年ぶりにケニア山登頂


山頂で約1時間、360度の地平線の世界にアフリカの大地を感じていた。そして真っ青な空に地球のエネルギーを浴びていた。これだから山は止められない。決して高度な技術を必要とする山ではないが、そんな事よりもこうしてまた20年ぶりに帰ってかられたこと、これまでの20年を振り返り、そして次の20年を想像しながらの一時間は私にとって最大の贅沢であった。


翌日にはビクトリア湖に向かってなければならないので登頂後は一気に下山へ。そして午後9時過ぎにはナイロビ着なのでどれだけ急いだ事か。下山中も再び雨にあたり、靴は泥んこ塗れとなり、ルウェンゾリ峰、ケニア山と立て続けに挑戦が続いたのと、どちらもドロに滑る岩に足をとられクタクタにくたびれました。夜、10時に平賀カメラマンと食事をとったが、もう無理やり口に詰め込んでいるような状態であった。少しでも食べないとバテる。ブログやHPの更新は諦めそのままベッドへ。95日は早朝からウガンダ国境付近のビクトリア湖に向かわなければならない。どうしてなのだろうか。日本でもそう、遠征でもそう、どうしてスケジュールを無理やり詰め込め過ぎてしまうのだろうか。よっぽどの欲張りなのだろうか。最近、そんな自分に疲れを感じていますが、こればかりは癖なのでどうしようもない。





もうジャングルを歩くのも慣れたもの?
 

201095日 ビクトリア湖湖畔の町 キスムにて