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2004年 私の進む道

 新年明けましておめでとうございます。今年もどうかよろしくお願いします。

 昨年は体調不良のままエベレスト清掃登山がスタートし、どうなってしまうのか自分でも先がまったく読めない状態でしたが、シェルパや日本隊員の仲間達に支えられてなんとか最低限の責任は果たせたと感じています。

 清掃活動が終了し BC(ベースキャンプ)に降りてきた時に、シェルパ達が「来年もやりましょう!やりましょう」と声をかけてくれ、胴上げしてくれた時は涙が出そうになった。4年間 彼らと共にエベレストのゴミと格闘してきた。 しかし8000mでの清掃活動は予想以上に肉体的に過酷だった。途中、3人の シェルパ 達が倒れ帰らぬ人となった。彼らの死を無駄にしてはならない。

 不思議なものでエベレスト清掃登山が終わった時は「もうしばらくヒマラヤはいいや!」と感じていたのに、ふと気がつけばまたヒマラヤに行きたくて行きたくて仕方がない。この10年間 で27回ほどヒマラヤに通い続けてきた。やはり自分の原点はヒマラヤなのです。

 秋には一昨年に敗退したあのシシャパンマのリベンジが控えています。そしてその先にあるのはチョモランマ。富士山清掃活動や自然学校などの環境問題への取り組みと同時にアルピニストとして再びヒマラヤの頂点を目指したい。

 昨年は選挙がらみの報道がずいぶんありました。しかし、僕の出馬について報じたどのメディアも僕のところには一度の連絡すらなかった。なんら確認もとらないで報じることの無責任さ。僕の気持ちは以前ホー ムページで伝えた通りです。物事には時期というものがあります。まだまだ知識も経験も足りません。 政治というのは手段であって、政治家になりたいがためになるものではありません。

 環境問題はそのまま政治問題だと僕は考えています。そしてその肝心な政治家が環境問題は「票にはならない」と目を背けてきたツケが今の日本社会の現状でしょう。全てでないにしろ無意味な公共事業も多々あっ たはずです。 その結果、莫大な借金を抱えている日本。目先の利益に寄生した、土建屋体質の政治家が招いた哀れな姿です。

 自民党の責任も果てしなく大きい。彼らが本気で生まれ変わろうとしなければ政権与党としての責任は果たせない。環境問題にイデオロギーはありません。「やれ自民党だ!」「やれ民主党だ!」ではなくどの政党も共通のテーマとして取り組まなければならないはずです。政治家を育てる為には国民の高い意識が必要です。国民が無関心であればその程度の政治家しか生まれない。

 僕は今のスタンスで環境行政を政治家を動かしていきたい。そして本当 に自分の存在がなくてはならないと判断すればまたその時本気で考えます。それが時期というものです。  

 2004年、オフィスセブンサミッツから独立して「野口健事務所」がスタートしました。約4年間、私を育ててくださった春名社長やスタッフの方々には心から感謝しています。これからは自分の責任で自分の足で「前へ前へ」と 、もう走るんではなく着実に一歩、また一歩進んでいきたい。今年も応援よろしくお願い致します。そして一緒にアクションを起こしましょう!

2004年1月1日 野口健