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自然災害が相次ぐエベレスト街道

1 月 2 日、クムジュン村〜パンボチェ村へ移動。途中、龍さん(橋本龍太郎元総理)のお墓があるタンボチェ村に立ち寄りお墓参り。龍さんに「新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」とご挨拶。そして「アジア・太平洋水サミット」のご報告を行った。「龍さんは納得していないかもしれませんが、私は無力ながらも精一杯頑張りましたよ。野口君、君になにができるのかね!なんて言わないで下さいよ。それと、岳さん(橋本龍太郎氏の二男)は龍さんの後を引き継いで頑張っていますよ。この間、地元の方へ応援に行ってきました。みんなで支えますから安心してくださいね」と、久々に龍さんと再会し話が盛り上がった。

龍さん

龍さん2

 タンボチェ村の手前のプンキテンガ村を流れるドゥードゥコシ(ネパール語の意味で、ミルクのように白い川・ゴーキョレイクとクンブ氷河(エベレストの氷河)、チョラレイク、イムジャ氷河から流れてくる川が交わったところ)の橋が昨年夏に水量が増し流されてしまったとのこと。ガイドのアンドルジさんは「クンブ氷河やイムジャ氷河が溶け出しているために沢山の水が流れてきて橋が流されてしまった。こんなことは 20 年以上なかった。プンキテンガ村だけではなく、この上のペリチェ村、トゥクラ村でも同じような時季に橋が流された。昨年の夏は土砂崩れ、また川の水が増えて川岸が削られ複数の橋が流された。ヒマラヤの天気は年々おかしくなっている」と話していた。

プンキテンガの崩壊した橋

ペリチェの崩壊した橋

確かに私は 92 年からヒマラヤに通い続けてきたが、これだけまとまって自然災害が集中しているのは初めて。温暖化の影響だと懸念する声は大きいが科学的な根拠、因果関係など分かっていないことが多い。しかし、私には氷河から流れ出す水の音が地球の悲鳴に聞こえてならない。地球の発するアラートに我々はもっと敏感にならなければならない。

1 月 3 日、パンボチェ村〜ペリチェ村に移動。アンドルジさんが話していた通りペリチェ村入口の橋が落ちており新しい橋が架けられていた。

1 月 4 日、高所順応を兼ねてパンボチェ村の裏山であるナガゾンピーク(5300 M )に登頂。カメラマンの平賀淳くんは風邪気味でペリチェ村にて休養。野口、舟津、羽月の 3 名とシェルパ 3 名がネパール時間 10 時半に登山開始、 15 時にナガゾンピークに登頂。雪をほとんど身にまとっていないマカルー峰が姿を現した。明日はロブチェ村へ。 6 日にカラパタール(5545 M )登頂予定。

2008 年 1 月 4 日 ペリチェ村にて 野口健