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「シンガポールにて」

 シンガポールに立ち寄り、日本人墓地、日本占領次期死難人民記念碑、クランジ戦没者記念碑にお参りしてきました。日本人墓地はシンガポールの日本会によって作られ維持されていますが、シンガポールで亡くなった多くの日本人墓地で東南アジア最大の日本人墓地でもあります。第二次世界大戦の南方軍総司令官、寺内寿一元帥やまた戦後処刑された100人を超える将兵、またからゆきさんのお墓までありました。日本会の愛情を感じる素敵な墓地でした。そこに眠る兵士のお墓を眺めながら、いまだに戦地で供養もされず野ざらしになっている多くの遺骨が可哀想でならなかった。



  クランジ戦没者記念碑には日本軍と戦い亡くなったイギリス兵約4000人や無名戦士の墓がありました。お墓には亡くなった兵士の年齢が書かれてありその多くが20代前半であった。若くしてイギリスから遠く離れたシンガポールの地で死んでいった彼らの無念さを少しでも感じてみたかった。



  そして最後に日本軍によって虐殺された(数万人とも言われている)華人の霊を慰めるため、日本、シンガポール両政府によって1967年に建てられた慰霊塔(戦争記念公園)に向かった。それぞれのお墓にお参りしてきましたが、あの戦争は一体なんだったのだろうかとしみじみ考えてしまった。あれだけ殺し合ったわけだが、60年も経つとその歴史がまるで嘘のように自由に交流し今では友好関係を築いている。果たして殺し合いをしなければならなかったのだろうか。今の感覚で当時の出来事をとやかく意見するのは結果論でしかないが、しかし人は過去の犠牲から学ばなければならない。大事なことは繰り返さないことだ。ショッピングセンターには多くの日本人旅行者が訪れていたが、私が訪れた3箇所の墓地や記念碑でただ一人の日本人と会う事がなかった。先月訪れた韓国の38度線でもそうであったが、現場からリアリティーを持って歴史を知る事の大切さを改めて感じてきました。