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「20年越しの夢〜月の山・ルウェンゾリ峰へ〜」



赤く染まる空

今日はカンパラからルウェンゾリ峰の麓の町、フォート・ポータルへ。草原に走る一本道を約6時間。フォート・ポータルは標高1646M。宿の名前はマウンテン・オフ・ザ・ムーン(月の山)。まさにルウェンゾリ峰である。夜になるとまた長袖を取り出す。クーラーのいらない生活がとっても心地よい。そしてアフリカといえばやはり夕焼け。空がなんとも美しい。ヒマラヤの空とはまた違った色。世界中の空をテーマに撮影したくなる。



明日から登山開始。雨の山とも呼ばれているルウェンゾリ峰。ポンチョを用意して雨対策に備える。嬉しい事に標高が高いため、マラリアの心配は少ないとのこと。



1889年、この山域を探検家のヘンリー・モートン・スタンリーが発見。それまでの探検家は絶えず雲に覆われているルウェンゾリ山地を発見できなかったのだ。ルイージ・アメデーオ・ディ・サヴォイアによって1906年に初登頂。熱帯雨林から高山高原、そして氷河と多彩な植生を持つ山域。ルウェンゾリ山地の大半が世界遺産に登録されている。

明日は2652Mのニャビタバ小屋を目指す。小屋といっても無人小屋。カメレオンも生息している地域なので運が良ければ野生のカメレオンを発見できるかもしれないが、色を自由自在に変化させるカメレオンはそう簡単には見つけられないだろう。



草原を走る一本の道を行く。

このルウェンゾリ峰は1997年〜2001年まで反政府ゲリラADF(民主連合軍)の影響で入山禁止となっていた。隣国のコンゴの治安が不安定なのでまたいつ閉鎖されるか分からイとの情報も。それだけに登れるうちに登っておきたい。何しろ、高校生時代からの憧れの山、ルウェンゾリ峰。世界地図を眺めていたらパッと目に飛び込んできたのがルウェンゾリ峰だった。

しかし、当時は入山禁止にはなっていなかったものの、治安が悪く危ないと諦めていた。あれから約20年。温め続けてきた夢。明日からその第一歩が始まると思うとなんとも言えない興奮を覚える。アフリカ探検隊になった気持で「月の山」ルウェンゾリ峰を目指したい。



アルコールがダメなので、ルウェンゾリの水で乾杯

2010年8月19日 フォート・ポータルにて 野口健