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「ウガンダ首都カンパラに戻る」

8月30日、ルウェンゾリ峰、ゴリラ探索を終えウガンダの首都カンパラに戻ってきました。「雨の山、ルウェンゾリ」と呼ばれるほど365日雨が降ると聞かされていましたが、登山期間の8日間、歩行中に一度も雨に降られなかった。究極な雨男のはずだったのですが・・・。ただ、やはり大半が霧の中。湿度が高いため、一面が苔のじゅうたんでなんとも美しかった。そして私が今まで登ってきた山の中でこれほど神秘的な世界があっただろうか。



8月25日の山頂アタックは夜中に雷と雪が降りアタック開始できるのか微妙でしたが、雪が止んでいたのでアタック開始。しかし、途中からホワイトアウトとなり、またクレバスが至る所で口を開け、視界がない中、ガリンガリンに凍りついた氷河をジグザグに登るのはなかなか大変だった。最終キャンプとなるエレナ小屋から4〜5時間ほどで登頂できるかなぁ〜と思っていましたが、なになに7時間を必要とした。特に雪の付いた岩場は滑りやすく必要以上にロープで確保しながら進んだので時間がかかった。しかし、1つの小さなミスが命取りとなるのが登山。平賀カメラマンとガイドたちと慎重に一歩一歩山頂へ向けて登った。



細かな登山報告書は帰国後に作成しますが、一言で表現するのならば私は完全にルウェンゾリ峰にハマった。ルウェンゾリ山域の長さは120キロ。そこにスタンリー山群、スピーク山群、ベイカー山群、エミン山群、ゲッシー山群などがあるが、今回登ったのは最高峰となるスタンリー山群のマリガリータ峰(5109M)。次回はスピーク(4890M)とベイカー(4843M)の頂を目指したい。いつかな?来年かな?心配されていた治安ですが、カンパラ含め山の中もそれほど気になる事はなかった。念の為に武装したレンジャーに同行して頂いた。以前はコンゴからゲリラが越境してきた事があり入山禁止になった時期があったそうですが、今現在は至って平穏とのこと。



しかし、懸念されていた氷河の融解は実に深刻でガイドのデジは「1991年にはエレナ小山まで氷河があった。毎年、目に見えて氷河がなくなっていくのが分かる。あと5年もしたらほとんどなくなるのではないか」と話していた。今回、様々な角度から可能な限り氷河の撮影を行ったので過去の写真を探し比較してみたい。しかし、キリマンジャロとは違い容易に近づける山ではないので学者など専門家の調査は行われていないとのこと。これからルウェンゾリ峰に登頂した登山家に呼びかけその当時の氷河の写真と比較してみたい。写真を持っている方はぜひご連絡頂きたい。



文章はここまでにし、平賀カメラマンと私の撮影したルウェンゾリ峰写真集をご覧頂きたい。遠征前に手に入れたライカですが、登山中に撮影するまで余裕もなく、つまり使いこなせていませんが、少しずつ感覚はつかめてきました。今回の写真集は今までの愛機(オリンパスのPEN2とパナソニックのLUMIX)そしてライカのM9の三台で撮影しました。



ではまずは平賀カメラマンの写真集「ジャングル編」「アタック編」と「ビデオメッセージ」をお楽しみください。今少しアップ作業に時間がかかりますが宜しくお願いします。

 

2010年8月31日 ウガンダ・カンパラにて 野口健