「カラパタール登頂」
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5時半起床。6時10分にロッジを出発。シェルパ達と歩くのでとにかく速い。他のトレッカーを次々に抜くのだが、こっちはハァーハァー大変(高所ではゆっくり歩いたほうがいいので参考にしないように)、ただせっかちなのか気がついたらシェルパ達のスピードに合わせてついつい早歩きしてしまう。7時20分、カラパタール登山口のあるゴラクシップ村(5150m)に到着。ロッジでスープを飲みカラパタール登山を開始。一時間ほど登ると右側にエベレストがドーンとその姿を現します。真冬のエベレスト南壁は雪が吹き飛び真っ黒。その姿はまるで軍艦のような、まるで203高地のごとく人を寄せ付けない威圧感がある。
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平賀カメラマン |
コスモブラザーズ結成 |
後ろはエベレスト
カラパタール山頂の背後にプモリ峰(7165m)が聳えているが、今回ばかりはプモリ峰の姿が憎らしく見えた。昨年10月にプモリ峰で仲良くしていたシェルパのプルバ他3人と共に雪崩で遭難死したばかり。遺体が発見されたのはプルバのみ。そしてプルバは今回我々と一緒に登っているペンバドルジの兄さんでもある。ペンバドルジが雪崩のあったポイントを指差し「あそこで兄はやられた」と表情を変えずに説明してくれたけれども内心は辛かったはず。ちなみにペンバドルジはエベレストの世界最短時間登頂記録保持者。世界的に有名なシェルパ。
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プモリをバックに登る野口隊 |
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カラパタール山頂には10時過ぎに登頂。途中から風が強くなりさすがに真冬だけあって凍えた。山頂からエベレストを眺めていると後3ヶ月もすればあそこにかじりついているだと思うとゾッとした。ただのん気に眺めているのと、具体的に登ることを意識しながら眺めているのとまったく違う。他のトレッカー達が歓声を上げエベレストにカメラを向けていたのが羨ましくさえあった。グッと気持ちを引き締め、「今度こそ」と心の中で小さな声で叫んでいました。
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エベレスト全景 |

カラパタール山頂にて 左からクリシチナ・デェンディー・野口・ペンバードルジ 2時過ぎ、ロブチェ村に到着。いや〜疲れました。明日からが本番。6000m級のロブチェピークの挑戦が始まります。強風による凍傷に気をつけなければならない。ここのところ、ずっと晴天が続いているので、あと数日だけでももってほしい。久々にビビビっとくる登山。楽しんできます。登頂予定は1月7日。それではナマステ!

エベレスト全景 1月5日 ロブチェ村(4930m)にて 野口健 |