隊員レポート\/野口隊の愉快な仲間達−シェルパ
チョモランマ登山の約一月半を共に過ごした
野口隊の大切な仲間、シェルパ達の話をなくしては終われない

サーダー(シェルパ頭)のクリシナ・タマン
彼はシェルパ族ではないのだが、これまでも数々の登攀を健さんと行ってきた
クールでインテリ、上部キャンプに歯ブラシを忘れるとショック大

クライミング・サーダーのペンバ・ドルジ・シェルパ
これまでも清掃隊に4度参加、とても強い。茶目っ気があり、憎めない存在、隊員に対するケアは100%。
サガルマータ(エベレスト・ネパール側)BC→頂上8時間10分登頂という世界記録保持者。
今回は無酸素で、世界中の国旗を縫いつけたジャケットを着て登頂、世界平和を訴えた

アン・カジ・シェルパ
昨年のマナスル登頂に続き、野口隊に参加
カメラマン淳くんの右腕として活躍
とても気が利き、日本との中継の際は必ず助けてくれる、物真似が得意で特に淳くんの真似は絶品!

パルデン・シェルパ
これまで野口隊に2度参加、やさしくておっとり型
普段はタンカ(仏教画)の絵描き、今回は絶対頂上まで行くのだと頑張った

カイラシュ・タマン
これが最初で最後の高所遠征だと言っている、割り切り型都会派
テコンドーをやっていて体が出来ている、上部キャンプへの荷揚げのときは何時も一番だった
レストの日は音楽がかかると踊りだし、夜は物まね芸人になる

オンチュウ・シェルパ
遠征は危険で大変だけれど、子供を学校に行かせるのは大変なんだ・・・
としみじみ語る奥さん想いの誠実派
マイペースで他のシェルパに流されない、最終キャンプへの荷揚げでは最強、そしてとても優しい

カジ・シェルパ
普段はMTBツーリングガイドなどを生業としている
サイクル・カジの愛称で皆から慕われる最年長、しっかりしていて頼りがいがある
オンチュウと並んで最終キャンプへの荷揚げでは最強だった

プルバ・テンジン・シェルパ(5男)
ペンバ・ドルジの弟、弱冠18歳、初めてのエベレストにして2度登頂
素直で優しく、気が利いて、かつ精神的に強い
昨秋にプモリ遠征で、2番目の兄(彼も今回野口隊に参加する予定だった)を目の前で雪崩で亡くした
そのプモリを、何度も何度も見つめながら登っていた姿が忘れられない
*ちなみにペンバ・ドルジ(3男)ら兄弟は、今回別の隊に長男ペンバ・ギャルツェン、4男ニマ・ギャルツェンが参加していて、同じ山に4兄弟が一緒にいた。いずれもこれまで健さんと関わってきており、今回も強風で破壊された上部キャンプの再設営に協力してくれたりした。
2007年5月25日 谷口けい |