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「チュクンリー峰(5550m)に登頂!」
(写真はクリックしたら大きくなります)

 人生初めての経験をした。寝ていたら山小屋の表から平賀淳くんの声が聞こえてきたと思ったら真横の窓が開いた音がし、あれっと思ったらいきなりドカッと背中に人が乗っかってきたかのような重みに襲われた。うつ伏せに寝ていたので振り返ることもできず、また呼吸が重く声も身動きもとれない。淳君が窓から侵入し僕に乗っかって来たのかと、でもこんな夜中になぜ?「淳、痛いよ」と声を出そうとしたがでず。

 顔の横にあったヘッドランプを取ろうとしても手が動かず。左手が辛うじて動き淳君の足をつかみつねってみたが動かない。何分続いたのだろうか? 急に重みがなくなり、体が動いたので起き上がり前方を見たら二人が窓からスーとでていく後姿だった。そして山小屋の前の中庭にその二人が立ち話をしている。暗いので顔が見えないが、驚いたのがその一人がオレンジのダウンジャケットで胸の部分にスポンサーのワッペンらしきものがいくつも付いている。つまり私のジャケットだ。そのとなりは真っ黒いジャケット。ヘッドランプで照らしてみようと寝袋からでて彼らのほうを照らしたらスーと消えてしまった。一体、なんだったのかとしばし呆然と寝袋の上に正坐してしまった。これがいわゆる金縛り?でもなぜ私の姿がそこにあったのか、そしてその私の横にいた真っ黒いジャケットの彼は誰だったのか?そういえば淳君が黒いジャケットを着用していた。淳なのか?不思議な経験でした。

 おかげでその後に一睡もできず早起き。昨夜、高山病で苦しんでいた藤村氏が心配で彼の部屋を覗いた。夜中は辛かったようだが、それでも少しずつ回復。藤村氏のチュクンリー登山は念のために止めることにしたが、麓のチュクン村まで登れた。

 私と問題の平賀淳君とテレビクルーのカメラマン、小野塚さんと私の3人でチュクンリー登山を開始。途中、イムジャ氷河湖がよく見渡せた。ヒマラヤの中に1つ巨大な氷河湖の姿が異様でもあった。確かに大きい。14時過ぎ、山頂に登頂。雪が強風と共に顔に叩きつけ痛かったが、それでも登頂した喜びを満喫していた。

チュクンリー登頂

圧巻のヒマラヤたち

真中に見えるのがイムジャ氷河湖

 明日はイムジャ氷河湖に向かう。チュクンリーから下山し山小屋にいる藤村氏と合流。だいぶ回復しており明日は一緒にイムジャ氷河湖に行けそうです。良かった、良かった。

チュクンリーからの景色

 それにしても、あれは一体なんだったのだろうか?わからない。

2008年4月15日 チュクン村にて 野口健