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「高所順応でキャンプ1へ」



ベースキャンプ入りした初夜は頭痛と吐き気に苦しめられました。おかげでほとんど眠れず。いわゆる高山病ですが、この痛みにいちいち疑問を抱いていたらきりがない。8000M峰の遠征となれば遠征期間(二ヵ月間)の半分以上はこの高山病に苛められる。高山病の頭痛は気持ちが折れそうになりますが、この高山病独特の痛みに襲われる度に「あ〜俺はヒマラヤに帰ってきたんだ」と実感。生きているから痛みも感じられるわけです。生きている証拠。有難い事じゃないですか。

チュルー西峰の山頂を仰いで

今日は低酸素に体を慣らすために頭痛を引きずりながらキャンプ1へ。一度標高を上げた方が低酸素に体が慣れるため、明日の宿泊地となるキャンプ1へ登った。最終到達地点は約5300M。もろい岩場を登るのだけれど落石多発地帯で上部から「ピュー」と空気を切り裂きながら石が、岩が落ちてくる。その度に岩陰に隠れ身を隠すのだけれど生きた心地がしない。

天候の方はやはり徐々に悪くなってきていて、明後日の山頂アタックまでなんとかもってほしいものです。

キャンプ1から戻ってきたら再び雪



粉雪?

 ベースキャンプに戻ってきたら今朝までの頭痛から解放され、だいぶこの標高に体が馴染んできたかなぁ〜と。さて今夜は眠れるかな。頭痛で眠れない夜ほど辛いものはない。永遠と夜が明けないのではないかと思えてしまうほどに永い。もう慣れましたけれどね。


早朝、ベースキャンプから撮影したアンナプルナ峰

厚い雲に覆われたアンナプルナ山系

 天気次第ですが、順調ならば一泊二日の勝負。今は登ることだけを考えたい。

2010年4月13日 チュルー西峰・ベースキャンプにて 野口健