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富士山の世界遺産登録を目指して
−「富士山清掃トレッキング」−



 2003年11月18日、富士山の世界遺産登録を目指す「富士山清掃トレッキング」(主催・産経新聞社)が開催された。富士山の清掃自体は今年で五回目。主催が産経新聞社となってからは二回目である。同年、8月4日にも山梨県上九一色村の青木ヶ原樹海にて行った清掃活動では、地元のNPO団体「富士山クラブ」(本部・静岡県三島市)と連携し、一般から公募した約120人と共に、約2時間で、1トントラックで3台分のゴミを回収した。

 今回は晴天に恵まれ、若者が多く集まり、参加者は約80人にのぼった。この日は、前半は樹海を散策するエコツアーが行われ、後半の約2時間を清掃活動に費やした。

 野口曰く「美しい樹海を体験してもらった上で、同じ樹海でも守られているところとそうでないところの差を感じて欲しい」とのこと。更に清掃活動という地味で大変な活動は、何かしら楽しい企画が伴っていないと多くの人を巻き込んで継続できないという思いもある。

 清掃活動では野口が指揮を執り、約2時間で2トントラック2台分を回収した。空き缶や紙くず、衣類、自転車、廃タイヤ、ビニールなどあげればきりがないほどの雑多なゴミがうずたかく積まれ、参加者一同、そのゴミの山の前で、驚きとある種の充実感を隠せないようだった。

 今回、野口が特に指摘していたのが土壌の汚染であった。不法投棄されているところの樹海の土はヘドロのような悪臭がする。思わず嘔吐してしまいそうになるほどにその臭いは強烈である。

 野口は、「ただゴミを拾うだけではとても根本的な解決に結びつかない。一体どうすればいいんだろう」と自らの清掃活動のある種の限界を感じていたようだ。

 ただ翌日の野口の発言が面白い。野口は「知り合いの東京大学の土壌を専門にしている方に是非とも一度、分析してもらおう。その上で対策がうてると思う」と意気揚々と語っていた。

 今後、野口は5年間を一つの区切りとして富士山の清掃活動を続けていく。野口が、期限を設けるのは、それによって、より具体的なスケジュールで方策が打てるためである。世界七大陸最高峰の制覇を自らの使命と課した時から、その行動方針は変わっていない。

 次回の清掃登山にも多くの方に参加していただきたい。
2003年11月25日
文責:小林元喜