環境学校コンセプト

憧れの環境メッセンジャーを持続的、広範囲に育てる!!

憧れ

環境メッセンジャーという名前を定着させるのと同時にステータスを確立し、子供たちが憧れるような存在にしたいと考えています。(小中学校でなりたい職業のNO1を目指します)
これは、環境メッセンジャーや野外共育指導者など環境共育に携わる人が、職業として成立するような社会の実現を意図しています。


環境メッセンジャー

体験を伴った知識を持ち、あふれる情熱で発信できる人を環境メッセンジャーと定義します。発信するというACTIONを大切なものと考えますので、知識だけ、体験だけ、あるいは両方持ちえても、発信することをしない人は、環境メッセンジャーとは定義しません。知識、体験を学ぶ姿勢は必要ですが、発信するための知識、体験の多少は、問わないものとします。

持続的に

野口健・環境学校は今年1回のみではなく、継続して続けていくことを想定しています。それにより参加者の年齢層を広げると共に、社会的認知度を上げ、より多くの人に環境に対するメッセージを発信できると考えます。同時に参加者が「自分は環境メッセンジャーである」という自覚を常に持ち続けることにも役立ちます。また、卒業生が数年後に再び参加し、野口健・環境学校を作り上げる側にまわるシステムを計画しています。

広範囲に


第1回は白神山地と富士山で開催します。ゆくゆくはこれに限らず全国の国立公園などを中心に開催したいと考えております。今年は初年度になりますので、いろいろな場所に流用できるような基本的なフォーマットを考え、各地に広げていく予定です。また、全国のNPOや野外共育団体、地方の自治体との連携を図り、その土地の特徴を生かした環境学校を作り上げていきます。

学習について

左の図で「気付く」は、体験(「動く」を含む)によって生まれ、気付きによって知識を得るための「考える」の段階に進みます。そして、「考える」結果で、「動く」原動力につながるものを表しています。この「気付く」「考える」「動く」の3つの循環を学習とした場合に、野口健環境学校では、最終的に「ACTION」につながるような学習を提供します。3つの循環はどこから始まってもよいものとし、対象とする年齢、興味などによって、フレキシブルなプログラムにします。環境メッセンジャーが育つためには、このサイクルを繰り返す必要があると考えます。

環境と自然について


野口健・環境学校では、環境という幅広い概念に必ず人間を含むものとし、「自然」と「人間」の共存を目指します。
また、自然を現在の「人間の生活」を無視した回帰的な「自然」としてとらえるのでではなく、「自然」をよりよくするための「人間の生活」であり、「人間の生活」をよりよくするための「自然」であると、とらえます。

環境に対する行動について

「自然」は回復力を持っていますが、人間の与える影響は大きく、時にその回復力を上回ることがあります。これを「環境破壊」とするならば、逆に自然回復力を助長するもしくは維持できるACTIONを「環境保全」とします。自然に働きかけるACTIONは、さまざまな判断基準(自然の回復力、その行動を行う人数、回数)を経て、「保全」または「維持」とします。空き缶を拾うという行動でも、時と場所によっては(例:尾瀬ヶ原の湿地にはいり、拾う)「環境破壊」になることがあるかもしれません。
野口健 環境学校では、実際に自然を体験する際、最小限の範囲で自然にインパクトを与えますが、この体験により、環境メッセンジャーが育ち、全体的、長期時間的にみれば「環境保全」の方向に進むことを目指します。

非日常ならではの体験を

環境学校では、野外生活を通じて、団体生活の大切さ、そしてそこから、個人のありかたを食事作り、登山などのアクティビティーから体験します。野外生活特有の「生きること」に直結したシンプルなアクティビティーで、日常生活では捕らえにくい学習をすることができます。また、実施地の自然環境を体験し、考える場を提供し、それが実施地だけで完結するのではなく、自分の身近な環境においても活かされるような「宿題」を参加者に与えます。
感じたまま、考えたままで終わらせない環境学校での体験が非日常であることは、インパクトの点では有利ですが、真に自分のものにする習慣化には不利な点があります。野口健・環境学校では、感じたこと、考えたことを常に他人に対して、発表することで具体化させます。
また、すぐにここでの体験が活かされなくとも、何年か先に思い出せるよう、文集や卒業写真などの制作物の作成にも力を入れます。

感じたまま、考えたままで終わらせない

環境学校での体験が非日常であることは、インパクトの点では有利ですが、真に自分のものにする習慣化には不利な点があります。野口健・環境学校では、感じたこと、考えたことを常に他人に対して、発表することで具体化させます。
また、すぐにここでの体験が活かされなくとも、何年か先に思い出せるよう、文集や卒業写真などの制作物の作成にも力を入れます。

子供社会と大人社会の連結

子供たちが一生懸命に、形にした発表物を、実社会にむけて、雑誌、新聞、テレビなどマスメディアやWEBページに発表することを企画しています。このことにより、子供たちに発表の場と自信、意義を与え、大人たちにも子供たち目線を通して、環境の視点や配慮を与えることができると考えています。