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八ヶ岳 縦走やりました!
 

 なんとか八ヶ岳での縦走、やりました。皆さんからの応援、とても心に響きました。また登山開始から約13時間、最後の西天狗岳に登頂し黒百合ヒュッテまで下ったら、なんと小屋の入口の黒板に「八ヶ岳大縦走お疲れ様 渋の湯まで後少し 野口健さん」と書かれたメッセージを発見。思わず目頭が熱くなった。ヒュッテの若旦那、米川さんは私のブログでこの計画を知り黒板にメッセージを書いて入口に立てかけてくださったのだ。確かに体は疲れ果てていたが、米川さんの気持ちに心はぽっかぽか。そしてゴール地の渋の湯にはなんとこのブログでもお馴染みの未奈子さんからの祝電が届いているではないですか。驚きの連続でした。そして夜は渋御殿湯のご主人とワインで乾杯。女将さんが手掴みしてくださったイナゴ、そして蜂の子は特に絶品でした。自分たちの山登りにこれほど多くの方々に応援されて本当に幸せ者です。応援、ありがとうございました。

 ひと月前に大石明宏(亜大山岳部後輩)と「編笠山から天狗岳まで南八ヶ岳を一日でやろう」と決めそれからは休みの全てを山登りに費やした。言いだしっぺの私が先にバテるわけにはいかない。先日、渋の湯〜天狗岳〜硫黄岳〜横岳〜赤岳〜阿弥陀岳〜美濃戸口まで9時間ほどで歩いたのも体の感覚で八ヶ岳を覚えておきたかったからだ。大石の「絶対に厳しいですよ!」という言葉が耳を離れず「いや〜ヒマラヤよりも酸素が濃いんだから大丈夫だよ!」と強がってみせたものの、内心は不安だった。だから大石から返事をもらう前にブログで「大石とやります」と勝手に宣言したのも、宣言しないとズルズルと逃げてしまうからだ。だって宣言してしまったら、もうその時点で選択肢はないわけで。大石には悪いなぁ〜と思いつつも旅は道連れです。悪かったねぇ〜。

八ヶ岳縦走スタート

権現岳から赤岳に向けてキレットを超える

 予定では登山口のグリーンロッジを午前2時過ぎに出発する事になっていたが、京都での講演を終えいったん東京に戻りダッシュで八ヶ岳入りしたのが23時を過ぎていた。寝不足が続いていたので、せめて4時間は寝たいと出発を午前5時にした。歩き始めは体が重たくだるかったが、日常からの開放感のほうが遥かに強かったのか、また早朝のひんやり冷えたあの山の空気が肺に沁みわたり、肺胞が無邪気に喜んでいた。そして北アルプスから中央アルプス、南アルプス、富士山までその全てが見渡せその絶景に瞬間的ではあるが疲れが吹っ飛んだ。

横岳山頂

 その景色に大石が興奮したのか「日本海から太平洋までを8日間で縦走する大会があるんですよ。野口さんにはピッタリですよ!」と興奮しながら伝えてきた。だいたい、このタイミングでこうして提案してくるのは、そもそも大石自身がその大会に興味があり、ようは「一緒にやりませんか!」と私に誘ってきているのと同意語である。少なくとも私はそのように解釈した。そして「よし!一緒にやろう!」と答えたら「私はやるとは言っていません」とむきになるのだが、どうして最近の若者は素直に「やりたい」と言わないものなのか、大石も見かけによらずシャイなのかもしれない。