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マニフェストはぶれてもいいの?いけないの?

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2009/10/08

マニフェストはぶれてもいいの?いけないの?

 明日は朝一の飛行機で愛媛へ。

10月9日、JTさんのイベントで久米小学校で講演したあと、道後公園にて清掃活動。

10月10日はアムウェイクリーンアップで同じく愛媛県で海岸清掃活動(ふたみシーサイド公園)を行います。

10月11日は再びJTさんの清掃イベントで熊本市内を清掃活動と講演活動。

移動しながら講演活動を続けている時は、まるで温泉宿をまわる旅芸者?のようであったが、これは清掃芸者?

以前、ブログにも書きましたが、
最近では私の事をアルピニスト(登山家)ではなく清掃活動家と思っている人が多いらしい。まあどっちでもいいんです。清掃活動という一見地味な活動がこうして注目される事に意味があるわけで、肩書なんかはその度に変化してもいい。なんなら「あるピアニスト」でもいいんじゃないかな。

 肩書は時に変化してもいい、と言いましたが、鳩山総理は衆議院選マニフェストについて「時間というファクター(要因)によって変化する可能性は否定しない」と明言。つまり「国民との約束」だとあれだけ断言してきたマニフェストは必ずしも確かなものではないとのこと。私のブログでも以前、「民主党はマニフェストに縛られ過ぎないほうがいい」と書いていましたので、この鳩山さんの発言に批判的ではありませんが、それにしても政権一月でこの発言はいかにも早すぎる。沖縄の人々はだまされた、詐欺なようなものと嘆いていましたが、彼らからしたらそう解釈してもそりゃそうなんだろうと思う。

 野党時代は責任ないわけで、なんでもかんでも好きな事を言えたのが、政権という責任を背負ってしまうと無責任に発言できなくなる。当然といえば当然のこと。

 小泉首相も「公約は時に守らなくていい」と国会で発言。民主党の小泉氏に対するこの発言に対し「国民との約束をやぶってもいいのか」といった批判、追及はなかなか凄まじいものがありましたが、今回の鳩山発言と小泉発言はハッキリ分かりやすく言いきった小泉さんと、「時に国民との約束は変わっちゃうよ」とつまり「時には守らないよ」というような事を丁寧に言っただけ。表現方法には幾分か差はあるものの同じ事。麻生さんに至っては「ぶれた」「ぶれた」と言われ続けた。


 つまりいつのどの政権でもマニフェスト・公約は変化するもの。それを「ぶれる」と言われてきた。普天間基地移転問題でもアメリカかの言いなりにはならない!と胸を張っていたが、いざオバマ大統領を前にしたら「シュン」と小さくなってしまうのも分からない事はない。それが国益になるのならば、私は現実路線に切り替えていくこと事態に異議はない。

 ならば、八ッ場ダム白紙を一方的に告げる前原大臣は「マニフェストに書いてありますから、やります」と何かことある度にまるで水戸黄門の印籠の如く、「どうだ、マニフェストだ!文句はあるか」と言わんばかりのような印象を私たちに与えているが、「マニフェストは国民との約束だからとにかくやる!」と言うのは止めたほうがいい。

 亀井静香大臣の騒ぎもマニフェストに触れているからと、多くの経済学者が大反対、民主党の中からさえ不安視されているにも関わらず法案は大筋で合意され法案化されていくそうだ。

ちょっと話は脱線するが、小泉さんは小さな政府を目指していた。民主党は明言しないが、「大きい政府」を作ろうとしているような気がする。
 脱線ついでにこれも以前のブログで書いたけれど、あれだけ民主党は圧勝したわけだから、社民、国民新党と連立を組み必要があったのだろうか。確かに参議院で過半数を維持していない民主党。しかし衆議院では三分の二を確保しているわけだから、参議院で通過しなかった法案は衆議院の三分の二の権利を行使すればいい。合法的な手段として認められているのだから、なんら恥じることない。社民、国民新党を足してもたかだか10議席。
 
 そんな議席を当てにしないで、来年の参議院選で過半数を目指したほうがいいのでは。ただでさえ、民主党は自民党以上に左から右まで幅広い。民主の中をまとめるだけでも至難の技だと思いますが、ここに社民党とあの亀井静香さん率いる国民新党が加わればまとまるわけがない。

 社民、国民新ともども、民主に埋没しないと精一杯自己主張を繰り返すはず。自社さ連立で社会党が埋没し解党状態。その過ちを二度と繰り返したくないだろう。故に厄介なのだ。連立を組むべきではなかったと素人ながら思います。

 自身にとって都合が悪くなれば「時間というファクター(要因)によって変化する可能性は否定しない」としながらも、強気に攻める時は「マニフェストは国民との約束だ」と強気になる手法は論理的な矛盾が生じる恐れがある。論理的矛盾が生じれば一国民としてその矛盾は指摘しなくてはならない。これは自民党時代とて同じこと。一国民に自民も民主もないのだ。ちゃんとやってくれるか、やってくれないか、ポイントはそこです。


 「ぶれた」「ぶれた」と自民党を批判し続けてきた民主党。野党は批判するのが仕事のようなものだから、それでいいとして、今、自らが首相となり全責任を背負ってみて初めて「ぶれる」事の意味を味わっているのかもしれない。小泉さんや麻生さんの気持ちが分かったのかもしれない。

 いずれにせよ多くの国民に期待されている民主党がどのように舵を取っていくのか、しかと見届けたい。

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