3月5日にフェイスブックに掲載したものです。
安倍首相が遺骨収集について積極的に行うと発言されたそうです。また近々、硫黄島にも訪れるとのこと。遺骨収集に優先順位はつけるべきではありませんが、硫黄島同様に沖縄での現状も知っていて頂きたいと遺骨収集事業管轄の厚生労働省に訪れました。
硫黄島での遺骨収集もとても大事です。それと同じように取り組んでいただきたいのは沖縄。硫黄島は主に軍人、軍属に関わる方々のご遺骨が中心ですが、沖縄の場合は多くの民間人(島民)が含まれています。沖縄戦の犠牲者の約半分が民間人とも聞いたことがあります。実際に沖縄で行ってきた遺骨収集では多くの民間人のご遺骨と思われる遺骨の回収も行ってきました。女性であったり、子供の骨であったり。多くの民間人(沖縄県民)のご遺骨が未だにこうして放置されている状況に「もう一つの沖縄問題」だと私は考えています。
そもそも未だに住宅街の真横の壕からご遺骨が毎回のように発見されることの異常さ。田村憲久大臣には「国の為に、または国の犠牲になって亡くなった方々に対し冷たい国はいずれ滅びることになると思います」とお伝えしました。田村大臣は深くうなづかれ「確かにそうですね」と。国の始めた戦争でありその犠牲者を国の責任で捜索する。「国の責任として最後の一体まで残さずに見つけだす」というのはもはや国家としてのプライドの問題だろう。
田村大臣には「遺骨収集は過去を振り返っているようで、実はこれから先の日本を思えばこそやらなければならない活動です」とお伝えしました。
短い時間でしたが、田村大臣からは「野口さんの呼びかけで高校生や多くの大学生などが遺骨収集に参加していると聞いています。若い人に呼び掛けていることに感謝します。硫黄島同様に沖縄でのご遺骨収集の重要性について再認識したところであります」とお言葉を頂きました。
また硫黄島や沖縄だけではなく、フィリピン、サイパン、ガダルカナルなど海外での遺骨収集活動に対しても関心を持って頂きたい。
一気にどこまで進むか分かりませんが、一歩でも二歩でも前へ前へと進むことを期待しています。安倍首相の遺骨収集への熱い思いは国家のリーダーのあるべき姿です。また田村大臣も誠意をもって接して頂きました。動かなかった山はきっと動くと、そんな希望を感じつつ、必要あらばこれからも政治家や行政の方々に伝え続けていきたい。