熊本震災で一緒にテント村を運営した総社市が大変な豪雨災害に遭ってしまった。
ネパール震災の時にヒマラヤから日本に帰国したその日に片岡市長自らが総社市民から集まった震災への寄付金を東京に届けて下さった。
すぐにでも駆けつけて、何か力になりたかったが、何か月も前から依頼いただいている講演や清掃キャンペーンがあり、なかなか駆けつけられず、歯がゆい思いだった。
避難されている方々はもちろん、片岡市長始め徹夜で救助活動を行なっている全ての皆さんの体調面を遠く東京で心配するしかなかった。
昨日、1日、時間があったため、やっと、総社に行くことができた。片岡市長と合流し被災現場へ。被災地に入ると毎回、感じる事ですが、やはり、現場に来ないと本当の事は分からない。現場はリアル過ぎるほどリアル。
まずは、下原地区入り。こちらは水害だけではなくアルミ工場爆破によるダブル被害。窓の大半は吹き飛ばされ天井、かべ、屋根も。浸水被害以上の被害をもたらせたアルミ工場の爆発。住宅地には工場から飛んできた煙突も。「爆発にキノコ雲。爆弾が落ちてきたかと思ったよ!」と。破壊力の凄まじさに言葉を失う。工場爆発による爆風で吹き飛ばされた粉々になった窓ガラスが壁に突き刺さったまま。どれほどの恐怖であっただろうか...。
午後は作原地区へ。猛暑の中、水浸しになった被災ゴミが異臭を放っていた。明日の大規模清掃で可能な限り被災ゴミを回収し消毒液を撒きます。この暑さのなか、被災された方々、汗だくになりながらの片付け大変です。特に高齢者の方々は遠慮することなくボランティアの方々にお願いしてほしい。
家の中で水に浸かってしまったグランドピアノもあった。鍵盤は動かなくなっている状態。様々な思い出があるはずのグランドピアノ。持ち主の方に「まだ捨てないで」と訴えているようだった。無責任な事を口にしてしまったかもしれない。「今はピアノどころじゃないだろう!」との声があるかもしれないが、でもなんとかしたい。
被災現場から総社市市役所に戻り対策本部にて会議に参加。各担当の職員の皆さんからの現場報告。そして意見交換を行った。片岡市長からは現場の声を元に次から次へと具体的な指示がとぶ。緊迫するなか、前向きにやる事をスピーディにやろうという片岡市長の思い同様に職員の皆さんの揺るぎない意志、意識を感じる。
総社市役所本庁の中にはペットと飼主のみなさん専用の避難所も開設されていた。熊本のテント村では原則ペットは認められなかった。片岡市長は「その時の悔しさが忘れられない」と本庁の中にペット専用の避難所を設置。クーラー付きの会議室が使われているので動物達にとってもストレスがかかりにくい環境である。
爆発したアルミ工場
アルミ工場から吹き飛んだ煙突
工場の爆発により窓ガラスがすべて吹き飛んだ
被災ゴミからは強烈な異臭が放たれている
動かなくなったグランドピアノ
総社市役所にて意見交換