2007年だったかな。石原慎太郎都知事(当時)に、僕と建築家の安藤忠雄さん、宇宙飛行士の毛利衛さんの3人が呼ばれました。石原知事は「東京湾にゴミで埋め立てた島がある。このゴミの島を森の島にしたい。成功すれば世界で初めて。このゴミの島は、海から東京へと風の通り道になっていて、そこに森ができれば、空気が浄化されるのではないか。皆さんには色々とアイディアを出して欲しい」と。そのような説明がありました。
それから、安藤忠雄さんと意見交換を繰り返しました。そして明治神宮の森を参考にしようとなり、明治神宮さんにもご協力頂き明治神宮の森を散策させて頂いた。あの裕福な森は約100年前に草地(陸軍の演習場)であった場所から植林がスタートし、100年後には完成するように実に緻密に計画的に植えられ続けてきました。今ではまるで自然林。野鳥の宝庫とも。
人間は自然環境を破壊してきましたが、しかし、明治神宮の森のように自然を作る事もできる。明治神宮の森は僕らに大きなヒントを与えて下さった。 そしてこの夢の島でスタートした植林活動。今では多くの企業やNPO、また学校教育の一環としての多くの団体が植林活動を続けてきました。僕も2009年のキックオフイベントで植林活動に参加しましたが、今回、久々に訪れてみたら、あの時に小さかった苗木がかなり大きく育っていました!!!大きいのは5メートルぐらいかな。いや〜たかだか、15年程でこれだけ木が大きく育つのかと...本当に驚きました。まだまだ手をつけていないスペースはたくさんあります。東京都はこれから「海の森公園」として、どのように活用していくのか、委員会などで練りに練っていく事になります。
それにしても、久々にこの現場に訪れましたが、殺風景だったゴミの島が、今では森の島になりつつあります。100年後に
は本当に今の明治神宮の森のようになっているのだろうと、完全にイメージができました。僕も委員の一人として汗を流していきたい。
当ウェブサイトに掲載されている記事、写真、ビデオなどの無許可転載、転用を禁止いたします。
Copyright(c) Office NOGUCHI KEN. All rights reserved.Never reproduce or republicate without written permission.
Powered By Advenproducts Inc.