2006年マナスル清掃登山 , トレーニング・体調管理 , ヒマラヤ

2006/05/04

「大事件勃発!」 BCで虫歯治療!

 事件が起きました。富士山との生中継を終え、テントの中でゆっくり休むとするかぁ~と思ったその矢先に。北海道ミルクキャラメルを食べていた小西さんが、口の中でガリガリしていることに気がつき、キャラメルの中に硬いチョコレートでも入っているのかなぁ~とそれにしては変だぞと、ペッと吐き出してみたらなんとその正体が金歯2本であった。キャラメルで金歯が取れてしまったのだ。それからが、さあ大変。谷口けいさん、そして僕が呼ばれ、準備のいい小西さんが歯科医院にあるピンセットやミラーのついた金具(奥歯を見るもの)、ガリガリと歯石をとるあの金属の棒、金歯を装着するセメントなど一式用意していたのだ。なぜ、そんなものを持っているのか分からないが、その説明書を谷口けいさんと読み、ぶっつけ本番で歯の治療が始まった。

 歯茎からは出血するし、小西さんは痛がるし、そりゃ怖かったが自分達がやるしかない。特にけいさんは初めてなのにテキパキテキパキ。女性は度胸がある。金歯にコンクリートを付けすぎると金歯が浮き痛い。かといってコンクリートを薄くすると歯茎に金歯がぶつかりこれもまた痛む。装着しては外し、その繰り返しを4時間以上は繰り返し、どうにか金歯2本が元の場所に収まった。しかし、途中なかなか上手にできず、小西さんが通う日本の歯医者さんにお電話し、先生のアドバイスを頂きながらなえないピンセットや金具で歯をガリガリやった。

 下界と違いこのヒマラヤの世界では自分達でやらなければならない。小西さんもよく僕やけいさんが「ああでもない こうでもない」と言いながらの治療を耐えてくれた。さぞかし心細かったにちがいない。でもあの4時間の集中力は我ながら大したものだった。無事に治療を終え、それから谷口さんは「ドクターケイ」と呼ばれるようになった。

 

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