エベレスト登頂を果たし、これでやっと10年間にも及んだ世界最高峰での闘いに終止符を打つ事ができた。

私の次なる挑戦は氷河対策だ。以前、この連載でも紹介したように地球温暖化の影響でヒマラヤの氷河が急激に融解し、流れ出した大量の水が氷河湖を破 壊し各地で洪水を引き起こしている。国連開発計画によると2001年当時の記録としてネパールには3,252の氷河と2,323の氷河湖があり、5年から 10年の間に20以上の氷河湖が決壊の恐れがあると報告した。

コイララ首相と

 

エベレスト挑戦前に訪れたイムジャ氷河湖も1960年ごろから拡大し現在では長さ1キロ以上、水深90mにも達し、2800万トンの水を貯えるとこ ろまで成長している。決壊すればいくつもの村々が流され多くの人命が確実に失われる。温暖化による海面上昇の被害は広く知れ渡るようになったが、ヒマラヤ の氷河にまで被害をもたらしている事実は意外と知られていない。

 

 12月に大分で「第一回アジア・太平洋水サミット」が開催される。このアジア・太平洋水サミットは昨年の3月にメキシコで行なわれた第4回世界水フォーラムにて龍(橋本龍太郎元総理)さんが打ち出したものだ。その関係で私も運営委員を務めさせていただいている。

そのサミットにアジア・太平洋諸国から元首級をお招きして水災害等の対応策について議論をする。何故ならばアジア・太平洋地域は2001-2005 年の年平均死者数は約6万人で、これは世界の水関連災害死者数の80%を占める深刻な水災害多発地域だからだ。そしてサミットの議題の一つとして融解する 氷河湖問題を取り上げたい。

そこでエベレストから下山し、すぐにネパールのコイララ首相と会談をさせて頂サミットへの出席のご依頼もさせて頂いた。

コイララ首相と

コイララ首相から
「ネパールの氷河問題等は深刻であり、今後更なる水災害等により、ネパール国内だけでなく他の流域国まで被害を引き起こす可能性がある事を各国機関に伝えなければならない」
とネパール政府として出席する旨お言葉を頂いた。

 氷河湖対策はエベレスト清掃活動よりも遥かに規模が大きく私個人の取り組みではとても解決できない。専門家に調査して頂き、また決壊しそうな氷河 湖の湖水を抜かなければならない。そこでアジア開発銀行、国際協力銀行、国際協力機構といった機関にも協力を呼びかけヒマラヤから世界に地球温暖化を訴え たい。

コイララ首相と

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