10月中旬に予定されている南・北八ヶ岳大縦走の下見とトレーニングを兼ねて再び八ヶ岳へ。これで二週連続。いつもは南八ヶ岳ばかりですが、今回は北八ヶ岳。昨年は南八ヶ岳縦走でグリーンロッジ~編笠山~赤岳~横岳~硫黄岳~天狗岳~渋御殿湯まで約17時間で歩きましたが、来月はこの北八ヶ岳に南八ヶ岳を加えて一日でやっちゃおうと計画していますが、北八ヶ岳にはもう何年も登っていない。またゴールとなる蓼科山は登ったことすらない。そこでプロジェクトの後半部分となる北八ヶ岳を渋御殿湯~茶臼岳~縞枯山~北横岳~蓼科岳までを歩くことにした。
バックには八ケ岳が この端から端までを歩く・・・
先週はアルバイトの渡辺さんが付きあってくれたが、今回は一人ぼっちとなりまあ~それはそれでいいかと八ヶ岳定宿の渋御殿湯に向かった。
ご主人の北澤惣一(67)さんとはもうかれこれ10年以上のお付き合い。八ヶ岳入りする度に一緒に酒を飲み男二人でああだこうだと尽きることなく話し続けている。
男二人、酒のつまみとなるのは大抵が政治がらみの話で、例えば今回ならば民主党の高速道路無料案に対しそれで本当に2020年までに温室効果ガスを25パーセント削減できるの?矛盾はないの?そもそも私は麻生政権の土日1000円に反対していたわけで、無料化となってしまえば、渋滞問題から温室効果ガス増加の問題にしろ
大反対の声を上げなければならない。
民主党はマニフェストに関し「これは国民との約束だ。必ず守る」と繰り返して意志表示。自民党に対し「マニフェストが守られていなかった!」と厳しく追及してきたので、今さらマニフェストの訂正は難しいのだろうが、しかし時に状況は変化していくものであまりマニフェストにこだわりすぎると、マニフェストに縛られてしまうのでは。
2020年までに削減すると国際的な宣言をしてしまった以上、その方法は?排出取引によって中国などに多額のお金が流れていくのならばこれは反対。あれだけ急激に軍事費を増額している中国で、今だにチベット人やウイグル人を弾圧し続けているお国だ。排出権取引でガッポリ稼いだお金が最終的には軍事費に化けるだろう。
よく中国は「地球温暖化は先進国の責任だ!まずは先進国が責任を果たすべきだ!」とメッセージを発するけれども、それはツバル諸島のようなほとんど温室効果ガスを排出していないにも関わらず被害を受けている国々の言葉であり、アメリカと並んで世界で最も温室効果ガスを排出している大国による発言ではないだろうに。
そんなお国は必ず排出権取引で日本からガッポリ儲けようとしてくるに違いない。そんな事は許してはならない。
また、こう言う見方もある。アメリカ、中国など全ての主要排出国の参加を前提と付けたところが、ひょっとすると民主党はちゃんと逃げ場を用意している?
などなど、女性が一緒ならまずタブーとされている政治話に花が咲いてしまった。
確か女性と食事中、三大タブーは政治、野球、宗教。これよくやってしまって後悔します。
所詮は男同士。盛り上がるのは祭りごとである。それはいつの時代も一緒でしょう。ただし、この時期、民主党に対し注文をつけようならば非国民扱いされそうだ。日本もなかなか極端だわい。
テーマの1つになったのが、民主党が野党時代に政権交代したら次の内閣の閣僚を想定し「ネクスト〇〇〇大臣」と呼び合っていたが、あのネクスト大臣達の大半はどこに行っちゃたの?「民主党が政権をとったらこの人たちを大臣にします」と私のような素人はそのように解釈していましたが、「ネクスト大臣」と呼ばれていた方々から実際に大臣になったのは原口総務大臣と長妻厚生大臣だけ?余計なお世話かもしれないがついつい気になってしまった。あのネクストさん達、どこに行ってしまったの?
それにしても民主党はあれだけ圧勝したのだから例え参議院で過半数を維持していなくても社民党や国民新党などと連立など組まなければ良かったのにと、素人ながら思います。必ず足を引っ張られるだろうと、法案など参議院で通過しなかったら衆議院に戻して「三分の二」の権利を行使すればいいし、仮にそれが出来なくても来年の参議院選で過半数を目指せばいい。来年の参議院選で過半数取ったからとそのタイミングで連立解消とは倫理的にもいかないだろうし。
その酒の席で、北澤さんが「野口さん、俺も明日一緒に登るよ。なぁ~にここから蓼科山なら8時間で行けるでしょ」「えっ!8時間ですか!本当かなぁ~10時間以上はかかると思いますよ」と少しだけ抵抗したが「8時間で大丈夫」となり、翌日の出発時間を午前7時となった。それにしても北澤さんとは10年来のお付き合いだが一緒に山に登るのは初めて。親子ほどの年の差があるものの失礼かもしれないが友達です。ついつい年の差を忘れ時に激しく議論さえしてしまうが、そんな時間がなんとも楽しい。
渋御殿湯のご主人 北澤惣一さん
平日でもあり、また北八ヶ岳は南八ヶ岳と違って登山者が少なく静かでいい。そして八ヶ岳は実に苔が美しく、また人通りが少ない登山道は苔が踏み荒らされておらずまるで苔のじゅうたんのように美しかった。また南八ヶ岳よりもなだらかでまるでアルプスのハイジーが駆けまわっているような草原が実に優雅だ。ただ、昨夜の酒が体内に残っており、二人して汗だく。
苔が美しい
苔のじゅうたん
なだらかなだけに一気に標高を稼げるわけでもなく、ノンビリ登っては下りまた登るの繰り返し。北横岳から蓼科山を目指そうとした時点で既に3時半。「あれっ北澤さん、8時間じゃやっぱり無理じゃないですか」と、そうしたら「前回このコースを歩いたのは30年前。あの頃は若かったのかなぁ~8時間ぐらいで歩いた気がするんだけれどな~」と、30年前の記憶に乾杯。そして蓼科山の登山口入口で別れそこからは一人で山頂を目指した。
天祥寺原から蓼科山壮まで約1時間、なかなかの坂が続く。途中、涸れた沢を詰めるのだが、足場が悪い。蓼科山壮に着いた時は既に4時半。遅くなったなぁ~と山頂まで急ぐ。ガスに覆われた山頂に着いたのは5時。渋御殿湯から10時間かかってしまったが、誰もいない山頂で15分ほど独り占め。景色は見えなかったが、それでもいい。なんともいえない開放感。これだから山は止められない。決して派手な山登りではないかもしれないが、でも楽しくて仕方がない。30半ばにして本当の意味で登山の楽しさに気がついたのかもしれない。
5時にやっと蓼科山に登頂!
蓼科山頂にて
先に下山していた北澤さんと蓼科山の麓で合流したのが18時半。ざっと11時間30分。さすがにクタクタになりお風呂に入ったらすぐに横になろうと思っていたが、またして二人で宴会が始まり、今度は自民党の総裁選話。あの3人でいいの?本来のメインが抜けているんじゃないの?このタイミングで総裁になってしまったら河野洋平氏のように「総理になれない総裁」再びが怖くて避けているのか分からないが、もしそうだとするのならば自民党はそんな事言っている場合ではないはず。来年の参議院選でしっかりとした結果を残さなければそもそも次なんかないじゃないか!と、これまた余計なお節介の始まり。
それにしても北澤さんは2年ぶりの山登りにしてよくこれだけ歩けたものだと、さすが渋御殿湯の主です。これをきっかけに北澤さんと定期的に山登りをしたいものです。
よく この足も頑張ってくれています。蓼科山にて
それにしても、問題は11時間30分かかったこと。単純計算すると昨年の17時間にこの11時間30分をプラスすれば28時間30分になる。一日で大縦走行うと宣言したものの24時間以内は困難かな。いずれにせよおおよそ一日で、若干一日を超えるかもしれませんが、なんとか歩き抜きたい。