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2011年エベレスト清掃登山 , ヒマラヤ

野口健写真集3~銀世界へ始めの一歩~

2011年エベレスト清掃登山 , ヒマラヤ

2011/04/29

野口健写真集3~銀世界へ始めの一歩~


1番 頂きを目指して(ちなみにモデルは平賀カメラマン)


頂きを目指して(ちなみにモデルは平賀カメラマン)

2番

3番 「ザクザク」と一歩一歩
「ザクザク」と一歩一歩

4番

5番 影の世界
影の世界

6番 道のりは遠い
道のりは遠い

7番

8番
小島クンがベースキャンプから迎えにやってきました。さて、どこかな?

9番 彼はヒマラヤで何を想う
彼はヒマラヤで何を想う

 平賀カメラマンとシェルパ2人と共に高所順応(低酸素トレーニング)のため、ロブチェピーク(6119m)へ。
かれこれロブチェピーク登山は4回目。主に年末年始のトレーニングが中心ですが、今までの経験上、事前にロブチェピークに登った時の登山は全て成功している。たまたまでしょうが、願掛けのような意味合いもあり、今回のエベレスト前にもやってきた。久々の氷河。「ザクザク」「ザクザク」と音をたてながらアイゼンの爪を気持ちよく氷河に馴染ませながら一歩一歩進む世界。山頂アタックの直前まで雪が降り続け午前3時半出発予定が1時間遅れの午前4時半発。

雲海を受けるものの、後ろを振り向くと筋雲がまるで空に悪戯書きしているかのようで、「あっ、これはすぐに崩れるな」と焦っても仕方がないがペースを上げる。山頂に着いた次の瞬間にガスに覆われ視界がなくなってしまったが、それまでに見せてくれた世界最高峰エベレストの圧倒的な姿に、これが当事者ではなくただ見ているだけならば、素直に感動できたのかもしれないが、数日後から目の前のこのエベレストへの挑戦が始まるのか思うと、気持がグッと引き締まるというか、「そろそろ覚悟を決めて、腹をくくるかぁ~。しばし娑婆とはお別れだなぁ」と、そんなモードに切り替わるのだった。この感情の流れは冒険独特の世界観。ここでしか味わえないものなのかもしれない。この瞬間から冒険が始まっているのだ。

4月27日、午前9時半に登頂し無事に下山。ロブチェピークはあくまでも高所順応のための登山だが、それでもこうして登れた事が素直に嬉しい。上り下りを繰り返す高所順応活動は極めて地味かもしれない。しかし、その一つ一つの積み重ねが世界最高峰にまで繋がっていく。コツコツ、そしてまたコツ。高校時代に宇宿校長先生が「レンガを積み上げよ」と口癖のように仰っていたが、その意味が今更ながらよく分かるようになってきた。「コツコツ」が出来なければ何事も出来ない。「レンガの積み重ね」がどれだけ大切か。

日本出発が一週間遅れたので、高所順応がまだ遅れ気味ですが、後は舞台をエベレストに移し、そこでまた上り下り。そして上部キャンプでの清掃活動を開始。なんだかんだ言って残り一カ月です。

さて、明日からもまたコツコツ。

2011年4月29日 エベレスト・ベースキャンプにて 野口健

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