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産経新聞連載「日本の技術でヒマラヤの森林を再生へ」

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2015/01/08

産経新聞連載「日本の技術でヒマラヤの森林を再生へ」

2015年1月8日産経新聞に掲載された野口健連載、直球&曲球「日本の技術でヒマラヤの森を再生へ」です。

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「日本の技術でヒマラヤの森を再生へ」
2006年、マナスル峰を訪れた。マナスルとはヒマラヤにそびえる8000メートル峰の一つで、1956年に日本の登山隊によって世界で初めて登頂を成し遂げた山。麓のサマ村の村人たちは、今でもマナスルを「ジャパニーズマウンテン」と呼び、日本の登山隊を温かく迎えてくれる。このようにマナスル峰は数あるヒマラヤの山々の中でも、特に日本人の登山家にとって縁の深い山。

 清掃活動を共に行うなど村人と交流を深めていく中で、日本人として恩返しができないものか、との思いが募り、06年に「ヒマラヤに学校をつくろうプロジェクト」を開始。まずは遠方から通う子供たちのために学校寮の建設を行い、10年8月に完成。今後は、食堂を含む多目的ホールや図書館の建設を進めつつ、教育プログラムの向上と優れた教師の招聘(しょうへい)などソフト面の充実を図っていく。このプロジェクトは何とか一段落ついた感じだ。

 だから、今年はもう一つの大きな挑戦に取り組みたい。それは「ヒマラヤ森林再生プロジェクト」だ。仕事柄、様々(さまざま)な国を訪れるが、「木を切る文化」はあってもなかなか「植える文化」を持つ国はない。結果、土砂崩れが起き、人が亡くなることも。サマ村でも村人が生活のために木を切り、森林が破壊されたままの状態だ。

この時、僕の頭の中にあったのが明治神宮の森。あの極めて原生林的な森は実は50年後、100年後、150年後といった壮大かつ緻密な計画のもとにつくられた人工林だ。人は自然を破壊することもできるけど、自然をつくることもできる、ということ。

 実際に可能性はあるのか、森づくりの専門家の方々に相談を重ねた結果、住友林業の専門家の方々がサマ村に現地調査に赴いてくれた。調査によれば、サマ村での森林再生は技術的に可能とのこと。日本の技術で、ヒマラヤの森、しかもジャパニーズマウンテンの麓の森林を再生する。このことにロマンと希望を感じるのは僕だけじゃないはず。

 今年は様々な方々と連携して、このプロジェクトを実現させたい。

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