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産経新聞連載 直球&曲球

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2023/06/22

産経新聞連載 直球&曲球

6月23日産経新聞に野口健連載が掲載されました。
今回のテーマはLGTB法案。
もちろん、差別は論外。しかし海外のケースでは一部の人たちが下半身を露出しパレード。あのような過激な表現をする人たちが日本にもでてくると対立が起きてしまう可能性がある。
自由や権利を履き違えると逆効果。銭湯問題含めきちんとルール化をすべきだ。

6月23日掲載 産経新聞
LGBT法案審議は「駆け足」が過ぎなかったか

先日、国会で「LGBT法案」が成立。性的マイノリティー問題がメディアでも大きく報じられた。思い出したのは以前、ケニアの難民キャンプを訪れたときのこと。南スーダンとの国境付近にあるカクマ難民キャンプの現地スタッフとの会話で「同性愛ということで迫害され、ここにやってくる難民が多い」という話に驚かされたのである。

それまで僕にとって難民のイメージは「紛争、内戦、人種差別、自然災害」。そこに性的マイノリティーが含まれているとは想像もしていなかった。詳しくスタッフに聞くと「あるアフリカの国では性的マイノリティーを認めれば犯罪とみなされ、場合によっては終身刑になる可能性がある」。理由を尋ねたら「保守的なキリスト教徒の中には性的マイノリティーを認めない人もいるのだ」と...。

帰国後、元外交官で中東問題が専門の父に尋ねたら「イスラム国家も基本的には性的マイノリティーに関しては、かなり厳しい受け取り方をする。国によっては犯罪者として扱われ、迫害されるだろう」という。宗教上、性的マイノリティーを受け入れない地域や組織もあるのだ。

米国においても今まさにLGBT問題が社会を分断していると聞く。性的マイノリティーが集まる集会に「危害を加える」と脅迫があったというニュースも聞いた。来年の大統領選挙では、LGBT問題が大きな争点になるとも。米国社会の分断がさらに深刻化しないのだろうか。

アフリカの難民キャンプを訪れて以来、このテーマにそれなりの関心を持っていたつもりだが、日本で果たして諸外国のようなケースがどれだけ発生していただろうか。私見だが、同性愛者に関しては、明確に言及しないまでも社会全体が〝ふわっと〟受け入れてきた、共存が図られてきたのではないか、と素人ながら感じている。

その日本で国民的な議論を経ないまま、まるで駆け足の如(ごと)くLGBT法案を成立させて良かったのだろうか。社会の混乱や不安の渦が結果的に性的マイノリティーの方々への差別へとつながってしまったら本末転倒になる。
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