ネパールの日本大使を務める小嶋氏と。その人柄が印象的だった。
日本の記者会見と比べ積極的で、なりふりかまわず質問が次々と寄せられるのが印象的

2001年4月5日。日本大使館にご挨拶に伺い小嶋大使に今回の清掃活動をご説明した。小嶋大使からは来年のネパール側の清掃登山の際にネパール政府からの協力を得られるよう日本大使館としてご協力してくださるとのお話を頂いた。とても気さくで気持ちがいいぐらい勢いのある大使でした。

3月上旬に日本で外国人記者クラブにて記者会見を行い、そこでのニュースがここネパールの地元新聞でも紹介されていた。僕がカトマンズ入りしてからいくつもの地元メディアからの問い合わせがあり、16時30分から記者会見を開いた。30人近くの新聞、テレビ、ラジオの記者が集まり会見は2時間にも及んだ。ネパールの記者会見は面白い。僕が話しているにも関わらず、気になった事があれば強引に質問をぶつけてくる。また、僕が別の記者の質問に応じているのに、他の記者がこれまた強引に割り込んで質問してくる。ある意味ものすごく積極的に参加してくれているともいえる。早速夜のテレビ・ニュースで報道され、僕もネパールのテレビにデビュウーしたかと思わず喜んでしまった。僕もミーハーなもんだ。清掃登山が終了したらまたカトマンズにて記者会見が開かれるとのこと。とりあえず1回目の記者会見は大成功だったが、1つ残念であったのがカトマンズ・ポストに僕のコメントとして「日本隊のゴミが一番多い」とあった。正確に表現するなら「日本隊のゴミがきっかけで清掃活動を始めた」であるが伝えることの難しさを感じた。過去の日本隊への批判ではないと繰り返し伝えてきているが、どうしても日本隊批判を感じさせる記事が掲載されてしまうこともある。

実際に日本山岳会宛てに心無い方からの脅迫じみたメッセージが寄せられているらしい。僕の清掃活動に共感されてその攻撃対象が日本山岳会に向いてしまったとのことであるが、これは僕の本意ではない。一部の山岳関係者からの僕への批判は否定しないし、不愉快に感じたこと出来事があったのも事実ではある。しかし、無意味な摩擦は起こしたくない。過去の出来事を今の時代の感覚で当時の登山隊を批判しても意味が無い。

一番大切なのは、これから先への取り組みであって過去の出来事を掘り返すことではない。また、日本の山岳会の問題というよりも僕には、日本の国民性をも含めた問題だと考えている。例えばリサイクル法が成立したと思ったら、その直前に大量の粗大ゴミが日本全国でだされ問題となった。少しでも自己負担したくないという国民性の表れだろう。ゴミの問題は日本の山岳会といった狭い枠だけの話ではない。僕は将来の日本の環境政策の一環としてチョモランマを含めた清掃活動、また環境教育をも視野に入れて、全国の小中高学校などを講演して回っている。青森大学大学院で環境教育を専攻しているのもそのためだ。日本山岳会へ匿名で卑劣なメールを送った方々には1つ御理解頂きたい。

記者会見翌日4月5日には、インドのニューデリーからイギリスやドイツのプレスが取材にきた。韓国大使館からもご招待を頂き、昨年とは比較にならないほどの反響に正直驚いている。チョモランマ清掃活動もいよいよ世界的なニュースとなりつつある。やはり、何事もコツコツと続けているうちにじょじょに多方面へと確実に浸透していくんだなと実感させられた。軌道に乗るまでは我慢が必要だということも…。

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