今週も相変わらずドタバタしていました。
11月6日はBS朝日のロケで富士山へ。まずは静岡県富士宮市にある浅間神社へ。全国に1300ある浅間神社の総本山が富士宮市。このロケは「水」をテーマに半年ほどかけて様々な現場に出かける予定です。この富士宮市の浅間神社には湧玉池(わくだまいけ)と呼ばれる湧水の池があるが、一日約20万トンの水が沸いているとのこと。富士山の総湧水が一日540万トンであるから、湧玉池は全体の4・4パーセント。水温は年間を通して13度~14度。富士山に降った雨や雪が約10から5年の時を経て湧き出している。しかし、50年前と比較するとその湧き出す推量が三分の二に減ったとも指摘されている。
湧玉池
新聞報道(読売新聞)によれば富士山の山梨県でも同じように湧き水の枯渇の被害があるとのこと。富士吉田市にある浅間神社近くにある「泉瑞(せんずい」と呼ばれる池があったが、昨年12月に、絶え間なく湧き出していた水が突然、一滴も出なくなったそうな。富士山西南側の湧き水は1955年に一日あたり177トンあったのが、2006年には79トンにまで減少。
1つには湧き水の浪費も指摘されている。例えば静岡県三島市など富士山周辺では水道料金が日本で最も安い。三島市民一人が一日で使う水は378リットルと、全国平均の314リットルを大きく上回るとのこと。
次に森の再生も必要だろう。スギなどの針葉樹林ばかりでは水の枯渇に拍車をかけてしまう。ブナやケヤキなど広葉樹を中心にした森作りを拡大しなければならない。
アフガニスタンでは温暖化の影響によって雪が減り山が枯れ、井戸水などが枯渇し水を求めた大量の「環境難民」がでているが、日本も人事ではない。番組を通して水の大切さを訴えていきたい。
11月7日は講演活動のために福井県へ。この日は13時からと17時30分からと二本の講演が行なわれた。まずは福井ツバル商事・50周年記念事業として中・高校生を対象に北陸高校にて「諦めない事、それが冒険」をテーマに行なわれた。午後は同じく福井ツバメ商事さん主催で市民の皆さんを対象に「富士山から日本を変える」をテーマに講演しました。
11月8日は16時から恵比寿ガーデンプレスにて「万年筆ベストコーディネート賞2007」があり選ばれ受賞されてきました。今年は私と本上まなみさん、中沢新一さんの3名が選ばれました。昨年受賞された小池百合子さんが私を推薦してくださり授賞式では一緒に登場。(昨年の受賞者はリリー・フランキー氏、太田光氏、小池百合子氏)久しぶりに小池百合子さんとお会いできて嬉しかった。また、小池百合子さんからの推薦もまたまた嬉しかった。12月からヒマラヤ遠征が始まりますから、この頂いた万年筆を持って行きテントの中で日記を書きたい。危険な場所に行くといつでもそうですが、今のうちに思いを書き残さなければならないと筆まめになる。特に不安で眠れない夜はテントの中で一人手紙を書き残す。8000Mの最終キャンプでアタック直前にもせっせと遺書を書いたものです。郵便屋さんは来ないので自分で持って帰らなければならないのに、遭難してもテント内に手紙を残しておけばいつか誰かに発見されるだろうと期待しつつ、それだけに映画の「硫黄島からの手紙」を見て、玉砕を目前に将兵達が必死に手紙を書き残しアメリカ兵に見つからないようにと地中に埋める様子が描かれていましたが、僕にはあの気持ちがよく分かる。いつの日かその手紙が発見され家族の元へ届く事が最後の家族に向けた愛情表現だったのだろう。
人は最後に自分の思いを書き残したくなるものです。頂いた万年筆、大事に大事に使わせて頂きたい。
古澤洋子さんと
夜は銀座にある「銀座東和ギャラリー」の古澤洋子さんの日本画展に出かけました。日本画家の古澤洋子さんとは先月金沢市にて初めてお会いし彼女の人柄、そして絵に一目ぼれ。その時は作品集で拝見しただけでしたが、それでもグッと迫ってくるものがあった。「本物を見たい!」と古澤さんに尋ねたら東京銀座にて個展が開かれるとのこと。そして念願の個展に訪れる事が出来て心から嬉しかった。
インターネットにも彼女の作品が多数紹介されているのでご覧頂きたいですが、北アルプスの作品なんかは圧巻。絵がまるで生きているかのように力強い。そして「Link]という作品に目が釘付けになり、一時間以上は離れる事が出来なかった。運命的な出会いを感じ、私ごときにはあまりにももったいないのですが、購入させて頂きました。我が家の家宝として生涯大切にその絵と過ごしていきたい。イタリアの街にありそうな古びた建物を描いているのだが、人々の声が聞こえてきそうな生活観あり、またなんともいえない悲しみも感じてくる、不思議な絵です。沢山ある窓の一つ一つに人々の生活があるんだなぁ~ ますます古澤洋子さんのファンになりました。次は古澤さんの山の絵。夕食は古澤さんとお食事をご一緒させて頂きましたが、彼女の絵に対する情熱にこちらまで心が温まりました。絵のもつ力、包容力って素晴らしい。疲れていた心が癒されました。人と人との出会いに感謝!
11月9日
富山県富山市にて講演(主催・北日本新聞)。冒険から環境問題まで幅広くお話ししました。飛行場にわざわざ環境学校の生徒だった有須千夏ちゃんと元紀くんがお母さんと着てくれた。再会嬉しかった。そして二人は環境メッセンジャーとして活躍しています。千夏ちゃんは学生ユネスコ弁論大会で「きれいな環境を守ろう」と呼びかけて一位に輝いた。そして元紀くんは植村直己さんの「青春を山に賭けて」についての読書感想文で入賞。 頼もしい僕の環境仲間達です。
頼もしい環境メッセンジャー 有須千夏ちゃん・元紀君
明日は千葉にある了徳寺大学にて客員教授の就任式。なんと大学で教える事になりました。大丈夫かなぁ~ それでは、お休みなさい。
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