野口健ツイッターより
8月25日
ルワンダ入国。ビザの手続きに手違いがあり少しドタバタしましたが。首都キガリから火山国立公園に向かう車中から街を眺めていましたがこれほど美しい国に訪れた事があっただろうか。僕も亮さんもただただひたすらに驚いていた。
どこかで同じ気持ちを抱いた事がある。どこだろう。と、目をつむって思いを巡らせてみたらそれはブータンだった。ゴミ一つ落ちていない。隅々まできれいに。そしてのどかな田園風景。そしてナイロビと決定的に異なるのは体感治安の良さ。あっという間にルワンダに癒され虜にされてた。
8月26日
カリシンビ山(4500M)の山に登ってきました。無事に登頂しましたがそんな事よりも驚いたのは僕ら二人に完全武装した兵士が14名が護衛にあたってくれました。武器がまたまた凄くバズーカ砲からランボーが使用していた大型機関銃まで!
兵士たちは僕らの前後左右に配置されどの角度から敵が攻めてきても対応できるように完璧なもの。完全武装した兵士の中に僕ら二人が申し訳なさそうにチョコンとしていました。登山家歴ながいですがこれは初体験。
ウガンダやエチオピアの山はレンジャー一名が銃を手に同行しましたが、ルワンダは国軍の兵士であり人数から兵器までまさに本格的。ルワンダ政府の徹底ぶりに驚くなり関心させられるなり...。山頂まで兵士に護衛されるとは。「ウガンダのジャングルで外国人観光客が殺害された事がありましたが、ルワンダでは絶対に外国人を死なせない」と青年将校が話していたのが印象的だった。
登山口でこれから登山開始って時に突然、完全武装した兵士がズラリと現れ「あなた方を守ります」と言われた時には心底にキョトンとしてしまった。日本の常識とのギャップに驚きましたが日本では想像できない事が時に起こるのが世界なのかもしれない。
我々の滞在地はコンゴの国境付近でコンゴの状況が悪い。ウガンダのルゥエンゾリ山地もコンゴのゲリラが出没するとの事で入山禁止になっていた時期がありました。いずれにせよルワンダ政府のゲリラ、山賊に対する明確な姿勢を感じました。
そんな個性的な環境でしたが僕らは充分に登山を楽しんできました。一見、物騒ですがあれだけ警護を徹底すればそう簡単には襲撃されない。大切なことは隙を見せないこと。学びが多い登山だった。