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ネパール国内の情報お願いします。

2015/04/28

ネパール国内の情報お願いします。

 昨夜、多くのシェルパ達がエベレストからここクムジュンまで下ってきました。彼らは地震発生時、キャンプ1に滞在し、地震によってアイスフォールが完全に崩壊しベースキャンプに戻ることができず閉じ込められていたとのこと。約100名が上部キャンプから降りられていない状況だったが、昨日、複数のヘリがベースキャンプとキャンプ1を往復しシェルパや登山隊員の多くをベースキャンプに下したとの事です。

 シェルパ達が口々にしたのは、テントなどが散乱し壊滅的となっているベースキャンプの姿を目にした時は心が痛かったと。地震時、ベースキャンプに滞在していた仲間のシェルパがテントの中で休んでいる時に雪崩の爆風によりテントごと吹っ飛ばされ遺体で発見されたそうです。
僕の滞在するクムジュン村やお隣のクンデ村にも犠牲となったシェルパたちの遺体がヘリによって運ばれてきました。今日からお葬式が始まります。
エベレスト街道の被害状況も徐々に分かってきました。ゴーキョ村に向かうルートではドーレ村、マッチャルモ村、ルーザ村は壊滅的。ドーレは一軒だけが残り後は全壊。マッチャルモ村は二軒を残し後は全て全壊。カラパタール方面もペリチェ村も壊滅的被害。
また未確認情報ながら、日本からの情報とクムジュン村のシェルパの情報が一致したのは、ランタン地方のランタン村では土砂崩れなのか、付近の氷河の崩壊によるものなのか、ランタン村そのものが完全に埋まってしまったとのこと。救助できる状況ではなかったと。もし、これが事実ならば・・・。
ランタン村に限らず山岳地帯のいくつもの村々が土砂崩れによって村ごと姿を消しているとも。エベレストなど注目される地域は情報が集まりだしていますが、それ以外の地方となると大半は捜索すら行われていないとのこと。

 そしてとっても心配なのが、マナスル山麓のサマ村です。マナスル基金で学校建設など長年関わってきた村ですが、震源地からかなり近いとの事。そして全く連絡が取れていない状況です。サマ村の頭上には氷河湖があります。あの氷河湖が決壊したら村は全て流されるということもあり、森林再生プロジェクトをこの春からスタートさせたばかり。震源地から200キロ離れたクンブ地方でもこれだけの被害があるわけです。
カトマンズに下りられたらヘリでサマ村に向かいたいのですが、この混乱時、果たしてヘリが確保できるのだろうか・・・。
 何も出来ずジッとクムジュン村にいるのが何とも辛い。ここよりも場合によってはネパールの情報が日本に早く入るかもしれません。ネパールの情報、ぜひ、このサイト内に書き込んでください。よろしくお願いします。

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