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2022年4月ヒマラヤ遠征

ヒマラヤ遠征日記2022春「2年半ぶりにカトマンズに到着」

2022年4月ヒマラヤ遠征

2022/04/17

ヒマラヤ遠征日記2022春「2年半ぶりにカトマンズに到着」

2年半ぶりのネパール入り。この2年半、コロナによって生活スタイルも様変わり。僕は「ある意味」でコロナに救われたのかもしれない。ずっと蛇口を全開にしたまま突っ走ってきたような気がします。途中、何度も「このままでは壊れてしまう」と感じながらも時に目指すべきゴールを見失いつつ、まるで「走ることだけが目的」かのように。

いや、ひょっとしたら「壊れてしまう」ではなく、実はもうとっくに「壊れていた」のかもしれませんね。いや、たぶん、そうだ。最近、そう自覚しなければならない出来事がありました。あれはちゃんと食らったな〜。「自分を知る」というのは中々にエネルギーを必要としますね。如何せん途中から「キャー」が「ギャー」に変わりましたもんね。でも、心の奥底から感謝しています。ありがとう。

コロナ禍で新たな取り組みの一つに家庭菜園とガーデニング。ピッケルから離れ代わりに桑とスコップを握る日々。最初の年は手の平がマメだらけになり、潰れては「キャン!」と悲鳴を上げていましたが、今では皮が厚くなったみたい。土いじり、あれが良かった。

15年間ほど、防草シートに覆われた地面。それを剥がし、カチカチの地面を鍬で耕し始めましたが、鍬を跳ね返すほどの地面の堅さに悪戦苦闘。ある程度、耕してからは腐葉土やバーク堆肥を混ぜ込んでいく。砂地の地面に対し一回や二回の混ぜ込みでは全く意味がなく、特に最初の半年間はホームセンターに腐葉土を買いに通う。その回数の多さからか、ホームセンターのお姉さんから「よく頑張りますね!」と。ホームセンターのちょっとした会話にも癒されたり。

その混ぜ混みを馬鹿の一つ覚えみたいに続けていましたが、ある時から地面がフカフカに。 驚いた事に一匹もいなかったそのエリアにいつしかミミズさんが登場!!!これには思わず「ようこそ!我が家へ!!!」と声を上げてしまった。

地味と言えばそれまでかもしれませんが、しかし、この2年半のコロナ禍の生活から僕を支えてくれたのは紛れもなく土でした。

フカフカになった土に指をスッと入れる。不思議な感覚なのですが、指が根っこの感覚になっているのです。厳密には根っこになった事がないので、根っこの感覚を知る筈もないのですが、しかし、いつしか指がまるで根っこになったかのような繊細な感度を持ち合わせいる。あれは不思議な体験でした。

心が疲れた時には土の中に指を潜り込ませては深呼吸。壊れた蛇口を直せたかな。僕にとってはとても必要な時間でした。

さて、話しを元に戻しますが、今、カトマンズ!!!
正直、あれだけ帰りたいと感じてきたネパールにヒマラヤ。久々の荷造りに何からどうしていいのかワカラナイ。「えっ!!!ここからかいな!!!」と戸惑う。何とか荷造りを終え、成田空港に。スタッフが「野口さん、やっとネパールに帰れますね」に「・・・」。

一体全体、どうしちゃったんだいボク。「ピッケルが鍬になっちゃった」とよく冗談で話していましたが「あれ???本当だったのかな???」「いや、そんな筈がない」と機内で自身に言い聞かせたり。

たぶん、ブランクがそうさせてしまったのかな。不安や戸惑いというよりも、ヒマラヤに向かうリアリティーがないのかな。

今回のヒマラヤの目的は色々ありますが、まずは感覚を取り戻すこと。とにかく歩いて、歩いて、歩いて、ヒマラヤの風に吹かれてきます。その先が見えるのか、今の僕には正直、分かりませんが、それを確認したい。

きっとかなりバテますが、ビスターリ、ビスターリ精神で日々を穏やかにそして激しく過ごしてきたいと思います。

2022年4月17日 カトマンズにて 野口健

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