産経新聞【話の肖像画】3が掲載されました。
この本が出版される直前に一部の週刊誌やネット記事では暴露本として紹介され書いた本人は落胆していた。作家志望でありがら燻っていた彼に「諦めずに書け」と事ある度に伝えていたのは事実。そういう意味では確かに追い詰めましたね。
でも僕は彼との長い付き合いの中で「物書きとしての才能はある」と確信していましたね。小説を書いては出版社に持ち込んでも形になる事はなく、目標を失いかけていましたが、僕のエベレストも3度目の挑戦でなんとか登れた訳で。また、直ぐに結果が出ない事に人生の面白みがあると言うもので。
小林さんもだいぶ、遠回りをしましたが、しかし、約3年もの間、毎朝、四時に起きての原稿書き。会社勤めをしながら、その合間に一冊を書き上げるのは想像を超える苦労があったはず。でも、やりきった。そして形になった。遠回りした分、この作品は濃厚になったと思う。やっぱり遠回りには意味がある。
山頂に立つと次の山頂が見えるもの。彼のデビュー作を読んだ感想は「小説家を目指していただけあって、ノンフィクションとフィクションが実にバランスよく自然に溶け込んでいた。石原慎太郎さんの「弟」のような完成度の高い私小説」。次作が完全なる小説ならば小林さんの世界観が更に広がるだろう。
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