野口健親子登山

2024/03/05

20歳

娘殿の二十歳の誕生日に八ヶ岳の天狗岳へ。2月から娘殿とヒマラヤ遠征が予定されていましたが、延期し、娘殿も被災地支援に加わった。その時に一つだけお願いされたのは「二十歳の誕生日を八ヶ岳で迎えたい、一緒に登りたい」と。

山か。しかも人生で始めて登った山である天狗岳。

なるほど。その気持ち、分からんでもないな。僕にとっても人生初登頂の山は天狗岳。16歳の冬だった。あの時から挑戦が始まった。

そして、今だに僕は定期的に八ヶ岳に戻ってくる。山小屋でゴロンとしながら吊るされたランプの中にその面影が残されていないか探してみたり。 いないけど。

ただ、定期的に原点に戻りたくなる。「頑張る」だけならそう難しくはないけれど「ブレずに頑張る」は実に難しい。スタートラインに立った時の自分の姿を探しているのはブレない為なのかもしれない。 

娘殿も小学生3年で八ヶ岳デビュー。しかも吹雪の八ヶ岳。強烈な記憶として脳裏に焼き付いているのだろう。それから中学生でキリマンジャロ、高校生でヒマラヤの6000M峰。

昨年からは大学生となり、人生の進路について「ああだ、こうだ」と考え始める年頃か。

二十歳にとって二十歳の意味とはどんなものだったのだろう。「二十歳になるまでにマッキンリーに登りたい」はよく覚えている。19才でマッキンリーに登り、その頃からエベレストをよりリアルにイメージし始めたのかもしれない。

いずれにせよ、娘殿の誕生日のお陰で久々に休めた。しかも、その八ヶ岳で。約35年前の自分に目の前には二十歳の娘殿。まるでその3人で登っているかのような不思議な山行となりました。

あっ
二十歳の僕、イケメンでした。
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