2006年マナスル清掃登山 , ヒマラヤ , 教育

2006/05/17

ヒマラヤを清掃する意味

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 谷口ケイさんが無事にベースキャンプに生還し、午後からベースキャンプでの清掃活動を再開した。ベースキャンプ入りしたばかりの頃に必死に雪かきしながらゴミを探していたが、最近では雪がだいぶ溶け出し部分的にゴミが露出することもある。二日ほど前から露出しているゴミ回収を始め、合計で12キロほど回収。今日もそのポイントの清掃を行ったが、目立っていたのが電池。清掃中、ふと視線を下の方にやると1000m下にあるサマ村が見えた。この氷河を汚染すればそのままサマ村の水を汚すことが実感としてよく分かった。そしてその水がカトマンズへと流れ国境を超え、インド、バングラディシュ、そして最後はインド洋に流れていく。

 つまりヒマラヤはまさしく水源地のスタート地点であるわけで、ヒマラヤを汚せばヒマラヤのみならず最終的には海まで汚染してしまう。今日もわずかなゴミしか回収できなかったが、我々がゴミを回収する姿からゴミを捨てる人が減ればいい。また、ネパール人スタッフ(例えばシェルパ)はまだまだ環境という概念がない。登山隊員が捨てなくてもネパール人スタッフがゴミを捨てることが多い。中には登山隊員が「あれは私じゃなくてシェルパが捨てたものです」と反論する人もいるが、それは違う。自分達のスタッフにちゃんと指示し伝えなければいけない。

 清掃隊に参加するシェルパ達の中にも最初は何ゆえに危険地帯でゴミを拾うのか理解しない人がいるが、現場でゴミと格闘するうちに真意を理解してくれる。そうやって清掃活動の輪が広がっていけば、今日の10数キロのゴミ回収の意味がグーンと広がる。そう信じながら氷河の氷を削ったり、雪を掘りながらゴミを拾い続けている。人にはなんとも地味な活動に映るかもしれないが、ただ地味な活動の延長線上に大きな変化があるわけです。明日はキャンプ1のトイレを回収しに行きます。ただ今のゴミ回収量は222キロです。

 

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