ネパール入りしてから風邪をこじらせナムチェバザーで二泊しゆっくりと休養。たっぷりと寝た。特にナムチェバザール二日目は一日中ゴロゴロし、食っちゃ寝。そして起きては原稿書き。日経新聞の毎週土曜夕刊の連載はヒマラヤにいても続きますから。大変は大変ですが、
ただ現場の最前線からレポート出来るので気持ちがホットなうちにお伝えできるのがいい。現場にしか分からないことがある。それならば現場にいる人はその現状を伝える義務があるのだろうと思う。体が可能な限り現場から情報発信していきたい。あ~それにしてもチベット入りする前には体調を完璧にしたいなぁ~。
 
前回、年末年始の一ヶ月間ほどヒマラヤに滞在していたがその間一度も雪が降らなかった。ヒマラヤで真冬に雪が降らないのだから東京で降るわけもない。しかし、私が帰国してからネパール・カトマンズでは60数年ぶりに雪が降ったとのこと。まったく雪が降らないかと思えば降らない場所でいきなり降り出す。日本でも3月に入ってから寒くなりだしたように地球全体が不安定なのだろう。私が滞在しているこのエベレスト街道の上部では今にも決壊しそうな氷河湖がある。氷河が急激に溶け出し流れ出した水が溜まり氷河湖が誕生するのだが、今その氷河湖がネパール各地で洪水を引き起こしている。アイランドピーク近くの巨大化した氷河湖の決壊しそうだとネパール山岳協会のアンツェリン会長が心配していた。もし決壊し溜まっている大量の水が流れ出せばチュクン村・ディンボチェ村・パンボチェ村、タンボチェ村などは跡形もなく流されてしまうだろうとの事。村人、そしてトレッカーを含めればその犠牲は想像しただけでもゾッとする。

今やらなければならないのはその決壊しそうなその氷河湖の横に穴をあけ少しずつ水を流すことだろう。以前にはロールワリング地方の氷河湖でも同じ様に決壊しそうになり穴をあけ水を流した事があるが、莫大なお金が掛かったようです。穴を縦に掘っていくのはそれほど難しくないが、横に掘るのは難しいようです。そして標高5000Mを超える高所での作業。簡単なわけがない。この度のエベレスト・富士山同時清掃登山、山頂アタックが無事に終了したら、次のテーマとして決壊しそうな氷河湖対策に取り組みたい。
2007年3月26日 ナムチェバザールにて 野口健

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