2007年エベレスト清掃登山 , ネパール , 経済格差

2007/04/05

格差社会の現実

カトマンズでの記者会見を終え、登山隊装備の準備の為に倉庫へと向かう途中、川の横を車で通ったがあまりの汚さに車を降りて川に近づいてみた。


カトマンズ郊外の川に日々ゴミが捨てられている


川はゴミ捨て場と化し、流れている水はまるで墨汁のようなどす黒い。いわゆるヘドロなのか・・・。そして強烈な悪臭。警戒せずに近づいてしまい、腐った動物の死骸のような悪臭を吸い込んでしまい、胃液が逆流。吐きそうになった。


強烈な悪臭に吐きかける

唖然としばし眺めていたらゴミの山の中に小さな女の子がゴミをあさっていた。あの子はゴミをあさり食べ物や、生活で使えそうな物を探しているのだろう。そしてこの汚染された水をすすり必死に生きている。ちょうど私の娘ぐらいの年だろうか・・・。涙がでそうになった。




ゴミの中に女の子の姿が

川の近くには高級ゴルフ場があり裕福なネパール人や外国人、特にインドからの商人などが多く詰め掛けているが、目と鼻の先でこの格差。民主党の小沢一郎代表が「日本は世界で最も格差社会」と話されていたが本当にそうでしょうか。この光景を目にしても同じ台詞がでてくるのだろうか。世界には日本と比較にならないほど悲惨な格差社会が存在している。



汚い場所はトイレにも・・・悪循環.

工場からの排水が浄化されることなくそのまま川に流されている

 

以前訪れたケニア・ナイロビのキビラというアフリカ最大のスラム街はさらに深刻な状況であったが、そのスラム街から塀に囲まれた高級住宅街が見えその露骨すぎるほどの現実にため息しか出なかった。「発展途上国では当たり前の光景。それが現実だよ」と思われるかもしれないが、その過酷な現状にスタッフ達と終始無言。言葉が出なかった。


ケニアの首都ナイロビにある世界最大のスラム街

80万人もの人が住んでいるといわれているが、下水なども完備されていない

貧困と環境破壊。日本は世界中にODA(政府開発援助)で援助をしてきたが、これからは特に力を注ぐべきは発展途上国での環境破壊に対する取り組みだろう。そしてケニアのマータイさん(環境保護活動により黒人女性初のノーベル平和賞受賞・後に環境副大臣となる)のように現地から環境保護活動を行うリーダーが出てこなければならない。発展途上国は援助慣れしている部分がある。何でもかんでもお願いすれば先進国がやってくれると思っている人も多い。そうではなく自分達で自分達の国を変えていく!といった意気込みがなによりも大切。その手助けが意味ある真の国際協力に繋がっていくのだろう。

 

 カトマンズにて

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