2007年エベレスト清掃登山 , ヒマラヤ

2007/05/08

いよいよアタック体制

7000mなのに素手で無線交信する健さん

明日、ベースキャンプを出発しチョモランマ・アタック体制に入ります。10日にABC入りし、12日にノースコルへ。そこからキャンプ2~キャンプ3へと進み順調にいけばアタック一次隊は15日に登頂、二次隊は16日。アタック隊は二回にわけ一次隊は「野口・平賀それにシェルパ4名」、二次隊に「谷口・パサンラムにシェルパ4名」となります。しかし、天候が未だ不安定のためアタック日が変わる可能性大です。

隊員の体調はみな良好です。無線連絡によると上部にいるラムちゃんの腰もストックなしで歩行可能との事。若いから回復も早いのかな。我々は10日間ほどのベースキャンプ、またシガールでの休養がとても良かった。

私自身、上部では何日か呼吸器官に障害がありましたが、いまでは回復傾向にあります。

シェルパ達もみな元気で、5月7日にはペンバドルジとその弟のプルバが一足先にチョモランマに登頂しました。ペンバドルジは無酸素登頂。彼のプロジェクトであった世界中の国旗を山頂に掲げ世界平和を訴えました。弟のプルバは若干18歳。「どうしてもお兄ちゃんと登りたい」と懇願してくるので「頑張れ!」と送り出しましたが、正直、ハラハラ・ドキドキの連続でした。おかげで太田胃酸を飲みましたが・・・。

7000mなのに素手で無線交信する健さん

「シェルパ自身の登山」をさせることに外国人登山家から批判の声がないわけじゃありませんが、永年外国人登山家のサポートを献身的にしてきたのだから、そろそろシェルパ自身が自らの冒険をしたいと願うのは当然であり、それに対して可能な限りチャンスを与えてもいいじゃないかと私は思う。そしてそれがシェルパのモチベーションにもつながり今度は私達が登頂するときには力になってくれるだろう。人間関係って僕はそうゆうものだと思います。一方的なものじゃないだろうと。

 これから先、どうなるか正直、分かりませんが、ただ昨年の夏はヨーロッパ・アルプスで井出今日我くんがとても頑張った。私達は勇気づけられた。それならば、次は我々が頑張る番です。

ベースキャンプから上部ではパソコンが気圧の問題で使用できないので、またスタッフの田附くんが「ブログ」にて私との電話連絡で知り得た現地情報をお知らせしますので、そちらをご覧ください。それでは、行って参ります。

7000mなのに素手で無線交信する健さん

 谷口けいちゃんはもう少し上部に残り高所順応したいとABCに残った。彼女はいつでも元気だ。ABCでは珍しく頭が痛いと訴えていたが、今ではケロッとしている。平賀淳くんとベースキャンプに戻り久々に5000Mの世界の高酸素に体を休めました。さらに5月3日から6日までチベット登山協会のランドクルーザーをチャータしシガール(4300m)の街まで降りた。ここまで降りてくればそれこそお風呂もあり、久々にお湯に浸かった。湿度のお陰で苦しい肺呼吸も少しはスムーズになった。7日にベースキャンプに戻り、10日にはABC。山頂アタック予定は5月16~20日です。

 

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