ここ数週間、ハラハラドキドキさせられた。来週からブータンにでかけるのだが、飛行機のチケットがとれない。個人的な旅行ならチケットがとれなけ れば仕方がないで済まされるが、今回ばかりはそうはいかない。何故ならば、私のブータンでの予定が先に組まれ、ブータンの総理大臣との会談までセットされ ていた。日本の外務省やJICA(国際協力機構)の方々が調整に汗を流されていただけにブータン入りはマストであった。先週、ブータンからの帰国の便だけ が取れたと旅行会社から連絡を頂いたが入国できなければそれこそ出国などできるはずもない。こうなったらと世界地図を広げ陸路でインド辺りからブータン入 りを目指すかと地図をにらめっこしたが、すぐに不可能と分かった。いやはや・・・。
 
 そもそも何故にブータンに行くのか。今年の12月に第一回アジア・太平洋水サミットが大分で開催される。私は運営委員としてこのサミットに加わるが、な にしろ始めての国際会議。政治家でも学者でもない私が水サミットに参加することになったのは橋本龍太郎元総理との出会いから始まる。88年に龍さんが名誉 隊長を務めるチョモランマ登山隊が捨てていった酸素ボンベを事務所に持ち込み「先生の忘れ物です」とお届けしたところ「確かにわが隊の物です。申し訳な い」と深々と頭を下げられ驚いた。それから龍さんとは環境活動を通して交流を深めてきた。その龍さんが06年にメキシコで開催された第四回世界水サミット で「アジア・太平洋水フォーラム」の設立を宣言。

 そしてその流れで「第一回アジア・太平洋水サミット」が大分で開催あれることになった。生前、龍さんは「アジア太平洋地域で水関連災害による死者 数は世界の80パーセントを占めている。だからこそアジア太平洋地域でサミットをやらなければならない」「野口君、君はヒマラヤの現場で温暖化の被害を経 験している。君のメッセージには意味がある。これからは国際的に訴えていくのが君の役目じゃないか」と課題を与えられていた。

 私も登山家としてヒマラヤに通い続けているが氷河が温暖化の影響で急激に溶け出し雪崩が多発し、また洪水の被害が相次いでいるのを全身で感じてき た。遺志を引き継ぎたいと龍さんが亡くなってから私は水サミットの運営委員を引き受けた。私のテーマはヒマラヤの氷河が溶け被災地となっているネパール・ バングラディシュ・インド・ブータンの元首級をサミットに呼び世界に訴え問題解決のきっかけにしたいからだ。

 すでにブータン以外の総理や大臣の方々とお会いしサミットの参加の約束を頂いていたが最後に残されたのがブータン。そして願いが叶ったのか昨夜念 願のブータン行きのチケットが取れた。龍さんに「野口君、君になにが出来るのかね」と馬鹿にされないように精一杯取組んでいきたい。

ネパール コイララ首相と

インド・ソズ水資源大臣との会談

バングラデシュ ラフマン水資源担当大臣
(現在は暫定政権のため正式名称は水資源担当顧問)

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