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2008年冬ヒマラヤ , ネパール

ICIMODO(国際総合山岳開発センター) に表敬訪問

2008年冬ヒマラヤ , ネパール

2008/01/23

ICIMODO(国際総合山岳開発センター) に表敬訪問

1月22日、この日は朝からカトマンズ市内は騒々しかった。われわれの定宿であるマッラホテルの前は焼かれたタイヤからどす黒い煙が辺りを薄暗く し、道端には投石、またレンガが投げられ砕けた破片だらけだった。そしてマオイスト(共産ゲリラ)の運動員達が真っ赤な旗を手に行進していた。「またマオ のデモかやれやれ」と思って関係者に確認してみれば、マオイストによるデモではなく、原油価格などの高騰による一般住民によるデモだとか。そこにマオイス トが便乗しているとの。このタイヤが燃やされたり、投石などのデモはもう今となっては毎回の恒例行事となっており、ネパールに来るたびに必ず遭遇する。

しかし、彼らのデモ活動からはうっぷん晴らしは感じられるが、哲学が私には感じられない。騒いで石を投げ火を放すばかりで、政府に対する具体的な提案、例 えば政策的なものであれば、反対のみではなく、例えば対案を示すとか。カトマンズのマスコミ関係者に確認してもデモを起こす人たちからは具体的な提案はほ とんど示されず一方的な希望を唱えるばかりだとか。一方的な批判は無責任でしかない。異議を申し立てるのならば多くの人々が納得できる対案をまず先に示す べきだろう。

カトマンズでデモに遭遇する度に群衆心理、そして集団心理の怖さをヒシヒシと感じる。何故ならば投石などの暴力行為や破壊活動を行っている方々は物事の仕 組みが分かっていないままに、また自らの案を持ちえていないままにただただ怒りを爆発させる。そして群衆は大きな群れとなり時に略奪から破壊活動まで行 う。これがマオイストのようなゲリラ的な団体のみではなく、一般市民までが参加してしまう怖さ。事実上の無政府状態のネパールではもはや誰もコントロール できないでいる。

今日はヒマラヤの周辺8カ国でつくる研究機関のICIMODO(国際総合山岳開発センター・ヒマラヤの環境、生態系保護を 目的に83年に設立された国際研究機関)に表敬訪問する予定になっていたが、市内の道路はいたる所がデモ隊により寸断されており、2時間以上かけて裏道、 そして途中から徒歩でたどり着いた。

ICIMODOは第1回アジア・太平洋水サミットで、共に気候変動によってヒマラヤの氷河が融解している事実を世界に訴えた仲間。スイス人のアンドリアス・シュルド研究所所長、パサンタ・シュレスタ局長と再会した。

アンドリア・シェルド所長さんと

ICIMODOで打ち合わせを行う

ア ンドリアス・シュルドさんは「日本で開催されたアジア・太平洋水サミットは驚くことが多かった。これほどまでに日本人がヒマラヤの氷河の問題に関心を持っ ているとは思っていなかったが記者会見では80人以上のメディア関係者が集まった。ケンが日本で一生懸命訴えている影響もあるだろう。ケンには感謝してい る」とお世辞だとしても嬉しい言葉ではないか。

そしてパサンタ・シュレスタ局長は「水サミットでは日本がとってもタイムリーな話題を世界に提供した。また長年ICIMODOがヒマラヤで研究してきた情 報を多くの関係者に共有することができた。しかし、ヒマラヤ地域がホットスポットされたがハイライトされるには足りなかった。意識を高めることに成功はし たが、具体的なアクションが大切。アジア・太平洋水サミットでは具体的な解決案が示されなかったのはとても残念であった。
しかし、次の洞爺湖サミットではホスト国の日本に期待している。日本はアジア・太平洋地域のリーダーだ。ヒマラヤの氷河が決壊し洪水が発生すると、ネパー ルだけでも約二万~二万五千人が危機にさらされる。是非とも洞爺湖サミットでは具体的なアクションプランを示して頂きたい。我々の情報が必要ならば日本政 府に対して協力します」と洞爺湖サミットでの日本政府のリーダシップに期待しているとのことでした。

ICIMODOと洞爺湖サミットに向けて話し合う

そ してパサンタさんから「この春にエベレストのベースキャンプで氷河の融解をテーマにした記者会見を予定している。一緒にやらないか?ベースキャンプにテン トを張ってその中で氷河の写真展などの展示会を企画している。ケンがエベレストで清掃活動をすると聞いているが一緒にやろう!」との提案があった。

パサンタさんにインタビューを行う

春の遠征についてですが、エベレストでの清掃活動からスタートして決壊しそうなネパールの他の地域の氷河湖に訪れ、 そして次にインドの氷河湖を訪問し、ゴールはバングラディシュのベンガル湾というプランが浮上中。エベレストから海までを繋ぐ旅。帰国してから細かい調 査、作業に入りたいと思います。

ICIMODO表敬訪問後はネパール観光省で行われたヒラリー卿の追悼式に参加。そしてホテルマッラに戻り夜まで地 元新聞、そしてロイター通信の取材を受けた。特にネパールで最も読まれている地元紙の取材には期待が大きい。何故ならばヒマラヤの氷河問題をまずネパール 国内で関心を持ってもらわないと次に進めないからだ。洞爺湖サミットまでネパール社会がヒマラヤの氷河問題をどれだけ国際社会にアピールするのか。ネパー ル政府にとって氷河問題を国の優先課題にするべきだと、そうしないと国際社会はネパールを助けないだろうとネパール人記者にメッセージを伝えました。

ヒラリー卿、追悼式に参加して

いよいよ、明日ネパールを出国。帰国は予定より一日早まり24日。25日(25時20分~28時19分)の「朝まで 生テレビ!」で「激論!ド~する?!地球温暖化」に急きょ出演が決まり一日繰り上げての帰国。また同番組に出演する小池百合子さんからのご推薦もあり、ま たヒマラヤの氷河の実態を日本国内に広めるためにも話す機会は多いにこしたことはない。

それでは、今回のネパールからの記事の配信はこれが最後となります。なにぶん、トレッキングしながら、時に電気もない所で、原稿を書いていたので書き殴った感はあり、丁寧ではなかったと思いますが御了承ください。ありがとうございました。

 

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