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2008年冬ヒマラヤ , シェルパ基金 , ヒマラヤ

エドモンド・ヒラリー卿の訃報について

2008年冬ヒマラヤ , シェルパ基金 , ヒマラヤ

2008/01/11

エドモンド・ヒラリー卿の訃報について

アイランドピークからクムジュン村に降りてきて、村人からエドモンド・ヒラリー卿(88才)が今朝、ニュージランドにてお亡くなりになったと知らさ れ驚きました。クムジュン村とエドモンド・ヒラリー卿の関係は深い。ヒラリー卿は1953年にエベレストに初登頂された後、ヒラリー基金を設立。そして 1961年にクムジュン村にシェルパの子どもたちに教育の機会を与えたいと学校を建設。同時期に診察所をクンデ村に建設。また、伐採によって丸裸にされた ヒマラヤに森をと、植林活動も行ってきました。

クムジュン村でヒラリー卿訃報のニュースに驚く

ヒラリー卿が建てたクムジュン村の学校を卒業したシェルパの子どもたちからはパイロット、医者、弁護士、教師、旅行会社経営者など幅広く人材を輩出してきました。そのクムジュン村でヒラリー卿の訃報を知らされた事がなにより印象的な出来事でした。

2003年にエベレスト初登頂50周年のイベントでネパールにいらっしゃったヒラリー卿とお会いした事があります。 その時に「エベレストで清掃活動を行っている、あなたの活動には心から感謝しています」とヒラリー卿からお言葉を頂いた事がつい先日の出来事のように感じ ています。

エベレストに登頂されてからずっと今日までヒマラヤの麓でシェルパの教育や医療、そして植林活動まで活動を続けてい らっしゃったヒラリー卿を私は心から尊敬しています。これはなかなか出来ることではありません。ヒラリー卿の貢献によってシェルパ達の生活は確かに豊かに なりました。どれだけ多くのシェルパ達に夢を与えてきたことか。そしてこれからも。

クムジュンのヒラリー卿が建てた学校

クムジュンにあるヒラリー卿が建てた学校

私がシェルパ基金を設立したのも、マナスル峰山麓のサマガオン村で今春から学校を建てることになったのも、ヒラリー 卿の影響です。ヒラリー卿から頂いたお言葉を胸にこれからもヒマラヤでの活動をしっかりと続けていきたいと心に誓ったクムジュンの夜でした。明日はクム ジュン村のお寺と学校で村人と共にヒラリー卿の御冥福をお祈り致します。

(追伸・アイランドピークに挑戦していたダワ・スティブン・シェルパはその後、アイランドピークの登頂を果たし下 山。ただ、手に軽度の凍傷をおっていた。あの悪天候でよく山頂まで達したものだと感心。「クレイジーな天候だった。死ぬかと思ったよ」とダワのコメント。 若さは凄いものです。)

 

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