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福田首相と会談 ~融解するヒマラヤの氷河対策について~

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2008/03/28

福田首相と会談 ~融解するヒマラヤの氷河対策について~

福田総理

 フィリピンでの遺骨調査を終え帰国したら鴨下環境大臣から官邸行きのお知らせを頂いた。ツバル行きの直前に鴨下環境大臣と会談を行ったときの事。

 「洞爺湖サミットにおいて温暖化によるヒマラヤの氷河の融解をテーマに取り上げて頂きたい。特に氷河の急激な融解により氷河湖が決壊しヒマラヤ各地で洪水が起きています。例えば湖水を抜くといった決壊対策を日本がリーダシップを発揮し率先して行う。海ならツバル、陸ならばヒマラヤ(エベレスト)といったように温暖化対策のシンボルにもなります。それに大臣、温暖化が解決するまでに氷河湖はまってくれません。例えばエベレスト近辺にあるイムジャ氷河湖が決壊すれば万単位の人々が命を失います。専門家の調査によればいつ決壊してもおかしくないとのことです。時間がないんです」

 とお伝えしたら、鴨下大臣は「すぐにでもアクションを起こしましょう!ツバルから帰国されたら一緒に官邸に出向き福田総理に直接ご相談しましょう」と鴨下大臣と意気投合。そして3月26日午後6時に首相官邸にお伺いし福田首相、鴨下環境大臣と会談を行いました。約20分ほどの限られた時間でしたが、福田首相は何度も頷かれながら、また氷河の被害について多くのご質問を頂いた。

 私が運営委員として関わった「第1回アジア・太平洋水サミット」の開会式にて福田首相は「ヒマラヤの氷河が温暖化によって融解していると報告を受けています。日本は洞爺湖サミットの議長国として気候変動が及ぼす環境破壊に対して真剣に取り組んでいきます」といった趣旨のスピーチをされていたのを思いだしながら、お話させて頂きましたが、この度の官邸での福田首相との会談で私が受けた印象は「洞爺湖サミットに関して総理は本気だな」でした。ひょうひょうとお話になられる様子はテレビで拝見した通りでしたが、しかし目が本気でした。
福田総理



 いずれにせよ、官邸に私の声が届いた。このチャンスを下さった鴨下環境大臣には心から感謝しています。もしイムジャ氷河湖(エベレストの真横)が決壊すれば、エベレスト街道沿いの大半の村々が一時間以内に土石流によって流されてしまう。私の仲間たちの(シェルパ)多くがその地域に住んでいる。

 氷河の融解は温暖化の影響によるものですが、先日訪れたツバル(海面上昇によって真っ先に沈むと懸念されている島)同様にヒマラヤの山域国もさほど温室効果ガスを排出していない。にも関わらず温暖化の被害を大きく被っている。だとするのならば温室効果ガスを散々排出してきた、先進国または主要排出国に住む我々は加害者となる。

 洞爺湖サミットは単なる儀式ではなく生きた、そしてそこから具体的なアクションが生まれるサミットにしなければならない。期待するだけでは無責任。自身になにが出来るのか。来週(4月2日~5月21日ネパール・ヒマラヤの氷河の調査・洪水被害が深刻なヒマラヤ下流国のバングラディシュ)から再びヒマラヤに向かい氷河の調査を行う。そして5月23日に神戸で開催されるG8環境大臣会合のシンポジウムまでに帰国し同シンポジウムにて氷河の調査結果を発表する事になった。洞爺湖サミットで氷河問題に対してどのような動きになるのか現時点ではまったく分かりませんが、とにかく最後まで諦めずに訴えていきたい。
福田総理と鴨下環境大臣


鴨下環境大臣・福田首相と

3月28日 野口健

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