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栗城史多さんと対談

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2010/08/08

栗城史多さんと対談

5~6年前の冬、札幌に講演に出かけた時のこと。講演終了後に突然、栗城さんが控室に訪れた。「野口さん、僕も7大陸最高峰を目指しています。単独無酸素でやりたいんです」と目をキラキラさせながら彼は声をかけてきた。時間にしたら10分程度だろうか。印象的だったのが僕の目を逸らすことなくジッと見つめてくるその眼力の強さ。多くは語らなかったが強い意志は確かに感じていた。

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 あれから彼の挑戦はひたすら続いた。気がつけば既に8000M級峰3座を無酸素登頂。型破りな彼の登山スタイルに一部の山岳関係者は批判的な言葉をぶつけたりする。それは僕の
7大陸挑戦の時も同じ。目立てば人は「ああだ、こうだ」と陰口するもの。僕には僕の冒険スタイル、栗城さんには栗城さんのスタイル。みんな自分の責任の中で冒険活動を行っているのだ。自分が正しいと信じた生き方をすればいい。栗城さんは自分のやりたいような冒険を思いっきりすればいい。

「どうして本の表紙が裸なの?」と 

「どうして表紙が裸なの?」と

 何よりも彼の冒険に多くの若者が勇気と希望を感じている。登山会の細かな実績なり評価よりも、社会に対して挑戦する事の素晴らしさを伝えている栗城さんの役割は果てしなく大きい。故に山では死んでほしくない。栗城さんには生きて生きて生き抜いてほしい。

 

栗城さんの著書に「一歩を超える勇気」(サンマーク出版)がある。十分売れている本ですが、一人でも多くの若い人に読んでほしい。

真面目な話も 


 栗城さんがエベレストに出発する日と私のアフリカ遠征は同じ日。アフリカからエベレストに衛星通信で連絡し合うのが今から楽しみでならない。そして互いに無事に帰国し僕の行きつけのお寿司屋さん「金多楼」で素敵なお寿司と一杯やりながら、また今日みたいに互いの冒険談話で盛り上がれたら人生最高の贅沢だ。

 はい、あっち
    はい、あっち


 それにしても今日は一時間半、本当に楽しい対談でした。あっ、栗城さんモデルのTシャツを注文するのを忘れていた。今からでも間に合うかな。アフリカに着ていきたい!
帰国したらまた再会しよう!

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