18人が犠牲となったエベレストのベースキャンプの状況です。この光景にしばし声もでなかった。辺り一面に散乱したテントや食料。表現が適切であるか分かりませんが、まるで飛行機の墜落現場のような破壊力。デブリの後が全くありませんで、雪崩による被害ではなく、氷河の崩壊による爆風によるものだと推測されます。ベースキャンプにいたシェルパたちとその時の状況について色々とお話を聞きましたが、あの頑丈な発電機でさえ石ころのように木端微塵となっていたそうな。
テントの中で休んでいたシェルパたちは寝袋から出る間もなくテントごと吹っ飛ばされ死亡。また、テントから逃れ外に出たものの爆風によりもがき苦しみながら窒息死していった人々。果たしてどっちがよかったのだろうかと。その場に居合わしたシェルパからそう尋ねられましたが答えようもなく。
昨年の大量遭難に続き、悲運の地となったエベレスト。何人ものシェルパ達の「これは神の暗示だ。もうしばらくエベレストに登ってはいけない。来年、私たちはエベレストにはいかない」との声を聞いた。
ベースキャンプの世界を眺めながら漠然的ではあるが、しかし、確かに何かが起きているのだと感じとっていた。
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