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産経新聞 野口健連載「直球&曲球」

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2017/12/14

産経新聞 野口健連載「直球&曲球」

産経新聞連載に、尊敬する安藤忠雄さんについて書かせてもらいました。

2017年12月14日 産経新聞 直球&曲球
「闘志かき立て挑戦続ける安藤忠雄さん」
 私に大きな影響を与えた人の中で、特に尊敬しているのが建築家の安藤忠雄さんである。世界的な建築家である安藤さんの経歴はよく知られているが、ボクサーから、独学で建築家になり、東大教授も務めた異色の経歴である。10年くらい前、東京都の「緑の東京募金」という委員会で初めてお会いしたのだが、その瞬間から、何か、ピーンと来るものがあった。
 
 通常、こういった委員は会議などで意見を言うことにとどまることが多い。安藤さんは、違った。自身が積極的にこの活動の必要性を説きながら寄付を集めたのだ。国内にとどまらず、世界中に支援者を募り、世界的に有名な歌手なども活動に参加してもらった。そのため、活動資金は十分に集まり、順調に計画を進めていくことができている。

 安藤さんは、お会いするたびに、力強く、夢を語っている。「金を稼いで、その金を社会のために使う。それが生きる目的であり、夢だ」と。

 私が行っているネパールでの教育支援や大震災支援などにもたくさんのご協力をいただいている。さらに、「お金がないと支援活動なんかできないぞ」と活動に協力してくれそうな方々をたくさん紹介してくれるのだ。ああすればいい、こうすればいい、と言葉だけの人は多いが、直接アクションを起こしてくれる人は、そういない。

 安藤さんは、この国の若者が、夢を語らなくなったと嘆いている。夢のない社会に未来はないと。

 安藤さんは、毎朝、ボクシングの試合のビデオを見ているそうだ。ボクサーであった自分の闘志をかき立てて、「今日も戦うぞ」と出掛けていく。大病を患ったが、「自分が生きていられるのは、やりたいことが尽きないから。夢がかなったら、とっくに死んでしまっている。」と、笑いながら強い眼光で話すのだ。

 そして、今も日々戦っている。あれだけの作品を残し、社会的活動も行い、はたから見れば十分やりつくしたのではないかと思うかもしれないが、まだ、挑戦は続いているのだ。東京都内で行われている『安藤忠雄展・挑戦』は、そんな生き方を示している。
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