産経新聞【話の肖像画】16が掲載されました。
「シェルパ基金」は僕にとって登山よりも時間とエネルギーを注ぎ込んだ活動。大学の卒論テーマはまさに「シェルパ基金」。卒業し真っ先に同基金を立ち上げた。あの頃は風当たりも強かった。シェルパの遭難について公にされる事に危機感を抱いた人たちがいたのも事実。
ある意味、当時は登山会のタブーだったのかもしれませんが、しかし、今では多くの登山関係者がサポートして下さっています。そして今も毎年、子ども達が巣立っては、社会に羽ばたいていきます。
彼らと再会する度にあの時、根を上げずこの活動を続けてきて本当に良かったと心底に感じるものです。
どんなに気をつけても残念ながら遭難する時はする。万が一、シェルパが遭難した時には、遺族への補償をきちんと行う。それが支えてくれたシェルパ達への責任であり誠意。戦没者の遺骨収集を行っているのも同じ気持ちから。「何かあったら責任をとる」という姿勢がなければ信頼関係など築ける訳がない。
2022年9月17日掲載
話の肖像画16
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