本日の産経新聞連載に掲載されました。
直球&曲球
「美しい日本を守るためにお願いしたいこと」
北海道の釧路が揺れに揺れている。釧路湿原の真横でメガソーラーの建設工事が行われているからだ。釧路市で平成24年に25カ所だったメガソーラーを含む太陽光発電施設は今や600カ所超。鶴間秀典市長はこれ以上の環境破壊を阻止せんと「ノーモアメガソーラー宣言」を行った。
さまざまなジャンルの人々がメガソーラーによる湿原の環境破壊を危ぶみ、反対の声を上げた。私もその一人だが、反響の大きさに驚いた。
「釧路湿原までがついにメガソーラーにやられてしまうのか!」「私の住んでいる地域も同じです。助けてください」などといった数えきれないほどのメッセージが寄せられた。
千葉県鴨川市では約37万本もの木を伐採し、土砂を谷に落として平坦(へいたん)にし、約40万枚のソーラーパネルが設置される計画があるという。山間部としては日本最大級のメガソーラー計画だ。近くには海もある。私にはちょっと信じがたい計画だ。
釧路湿原でメガソーラー建設を進めている日本エコロジー(大阪)が森林法に違反したことが判明、北海道の鈴木直道知事から工事の中止勧告を受けた。しかし同社は、違反している部分に関しては停止するが、事業そのものは予定通り行うという。
この会社は、以前から事前に十分な生態系調査を行わないまま着工したとして釧路市長が抗議の声を上げ、阿部俊子文部科学相も「調査報告に不備があれば業者に対し罰則を科す。原状復帰を命じる可能性がある」と言及。大臣がメガソーラー建設に対し、ここまで厳しく追及するのは私の知る限り初めてだ。それだけ今回のケースが悪質ということなのだろうが、法整備に動かなかった国の責任も大である。
この会社は昨年、山口県内でのメガソーラー設置でも行政処分を受けている。
全国の地方自治体の首長の方々にお願いがある。
先人たちが守ってきたこの美しい日本の故郷、山河を守るためにも条例をつくってほしい。「釧路の揺れ」が日本各地を揺らすことになると私は感じている。
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